子どもの枕は何歳から使う?必要性や選び方、子ども用の枕を紹介

2023年7月20日

エムール睡眠・生活研究所

「子どもの枕はいつから使う」という絶対的な決まりはないものの、使用を始めるタイミングや年齢の目安はあります。

また、子ども用の枕はベビー枕からキッズ枕まで種類が豊富。すこやかな眠りのためには、子どもの年齢や使用目的に合う枕を選ぶことが大切です。今回は子どもに枕が必要な理由と使い始めるタイミング、選び方や注意点を紹介します。

子どもに枕は必要?

枕を使う目的は子どもの年齢によって異なります。まずは、使用目的と適した枕の種類・形を年齢別に見ていきましょう。

年齢 使用する目的 枕の種類・形
0~1歳 ・頭の形を整える
・吐き戻し、向き癖の防止
ベビー枕
(ドーナツ型、くぼみ型、傾斜型)
1~5歳 ・汗の吸収
・湿気の放出
幼児用枕(くぼみ型)
6歳~9歳 ・汗の吸収
・湿気の放出
・高さの調整
子ども用枕(低めのもの)
10歳~ ・汗の吸収
・湿気の放出
・高さの調整
・寝姿勢の維持、サポート
子ども用枕(高さのあるもの)

赤ちゃんや幼児に安眠のための枕は不要です。しかし絶壁頭や吐き戻し、向き癖を防ぎたい場合は0歳から、汗を気にせず快適に眠ってほしい場合は1歳頃から使うと良いでしょう。

子どもはいつから枕を使うべき?

子ども用の枕は、背骨がS字カーブを描き始める年齢から使うのが一般的です。

その理由には人間の体の構造が関わっています。重たい頭を支えるため、私たちの体は背骨が自然なS字カーブを描いています。横になった際もS字をキープできないと体に負担がかかり、痛みや寝姿勢の崩れにつながるため、頭と首を支える枕が必要なのです。

しかし、人は生まれたときから背骨がS字カーブを描いているわけではありません。赤ちゃんの背骨は丸まったようなC字カーブ。これは、お母さんのお腹の中にいたときの名残です。歩き始める頃には背骨の湾曲が始まり、小学校を卒業する頃にはS字カーブが形成されます。

すこやかな成長をサポートするためにも、幼稚園や小学校に入学する頃には、子ども用の低い枕を使い始めるのがおすすめです。背骨のS字カーブが大人に近づいていく、10歳頃になったら高さのある枕への切り替えを検討しましょう。

ただし成長の早さは個人差があります。枕の使い始めや大人用枕への切り替えは、子どもの体に合わせることが大切です。

なお2歳・3歳くらいになると、親と同じように枕を使いたがることがあります。その場合は高さのない幼児向けの枕を用意してあげると、安心感や満足感からよく眠れるでしょう。

子ども向け枕の選び方

子どもが使う枕を選ぶ際は、高さサイズ素材デザインの4点に着目しましょう。それぞれ詳しく紹介します。

高さ

大人も子どもも、枕は体に合う高さを選ぶことが大切です。高すぎても低すぎても体に負担がかかり、いびきや体の痛みなどにつながります。

枕の高さが合っているかどうかは、横になったときの姿勢で判断できます。枕に頭を置いた状態で背骨がS字カーブをキープできていれば、高さが合っているサインです。枕を見ただけでは分かりにくいので、可能であれば店頭で実際に試してみることをおすすめします。

理想の枕の高さや合わない枕による弊害については、以下の記事をご覧ください。

サイズ

枕のサイズも高さと一緒にチェックしたいポイントの一つ。肩幅に合っていない小さな枕だと、寝返りを打ちづらかったり、頭が枕から落ちたりと、睡眠の質の低下につながるため注意が必要です。

子ども向け枕の一般的なサイズは40cm×29cmですが、体の大きさは個人差があります。実際に横になってみて、肩幅に対して横幅に余裕があるか確認すると確実です。

素材

子どもの寝心地やお手入れのしやすさを考えて、枕の素材も確認しましょう。通気性に優れたパイプやポリエステル綿を使った枕は、汗をかきやすい子どもにぴったりです。

また、汗が枕に染み込んだままにしておくと、カビやダニの発生につながります。洗濯表示を確認して、丸洗い可になっている枕を選ぶのがおすすめです。

洗濯表示の見方や枕の洗濯方法など、詳しくは以下の記事で紹介しています。

デザイン

高さやサイズが合っている枕が複数ある場合は、デザインで決めるのも一案です。色や柄、キャラクターなど、子どもが好きなデザインだと眠る時間が楽しみになるかもしれません。

赤ちゃんが使う枕の注意点

赤ちゃんに枕を使う場合は窒息に注意が必要です。大人用のフカフカとした枕に寝かせると、うつぶせになった際に鼻や口が塞がってしまい、窒息する恐れがあります。

0歳児における不慮の事故は窒息が多く、特に発生しやすいのは就寝時だと消費者庁が注意喚起をしています。ベビー枕以外を使用する場合は、子どもの顔や鼻にフィットしにくい硬いものを選びましょう。

▼外部リンク

消費者庁 0歳児の就寝時の窒息死に御注意ください!
https://www.caa.go.jp/

エムールおすすめの子ども用枕

子ども用枕といってもどのようなものが良いのか悩まれる方もいらっしゃるかもしれません。
エムールでは、多数の枕をご用意しておりますが、その中に子ども用のものもございます。
お子様の枕デビューを考えている方や、お子様に合う枕がなかなか見つからない方は是非参考にしてくださいね。

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<自分で高さ調整が可能>
子どもの成長は早く、使っている枕の高さが合わなくなってしまうことも。この枕は付属の高さ調整シートの使用や、中材の出し入れによって高さの変更が可能です。
どちらも簡単な作業なので、子どもが自らの手で調整できます。

<洗濯機で洗い可能>
中材は通気性と耐久性に優れたソフトパイプ。汗や汚れが気になったときは、洗濯ネットに入れれば洗濯機で丸洗いが可能です。
※高さ調整シートは洗えません。取り出してからお手入れください。

サイズ 約50×30cm
高さ 最大厚み:約7cm(高さ調整シート2枚込み)
素材 表/裏生地・中袋 ポリエステル100%
マチ部分:ポリエステル100%(メッシュ生地)
中材 ポリスチレンパイプ 約0.4kg(ポケットより量の調整が可能)
高さ調整シート 側生地:ポリエステル100%
中材:ウレタンフォーム18D(1cm+2cm)
専用ピロケース 綿100%(天竺ニット生地)
お手入れ方法 ご家庭の洗濯機で丸洗い可能
※洗濯ネットをご使用ください。
※高さ調整シートは洗濯できません。
価格 ¥4,500(税込)

子どもの成長に合わせた枕を使おう

赤ちゃん向けの枕は頭の形を整えたり、吐き戻しの癖を防いだりするために使うのに対し、小学生くらいの子どもが使う枕は高さの調整や寝姿勢の維持などを目的としています。

子ども用の枕は年齢や使用目的によって種類が異なるため、いつから使うか、どんな枕が良いのか迷ったときは子どもの様子や成長に合わせて判断しましょう。

子どものすこやかな睡眠を叶えるため、そして健全な睡眠習慣を身につけさせるためにも、お子さんに合う枕を探し始めてはいかがでしょうか。

執筆者/監修
Author

エムール睡眠・生活研究所

  • 【所長・主席研究員】神川 康子 富山大学 名誉教授 博士(学術)一般社団法人日本睡眠改善協議会理事。日本眠育協議会理事。富山県公安委員会委員。富山県社会福祉協議会理事。
  • 【所属有資格者】 日本睡眠改善協議会認定 上級睡眠改善インストラクター 1名/睡眠改善インストラクター 6名 日本睡眠教育機構認定 睡眠健康指導士上級 2名/睡眠健康指導士 11名
  • 【活動内容】 「続けられる具体的な睡眠改善」をテーマに、専門的な見地からのデータ収集と分析及びソリューション開発を目的として設立。 寝具や寝室環境に関する調査研究や睡眠教育など広く社会に役立つ研究開発と知識啓発を行っている。 詳細はこちら https://nemuri-kurashi.jp/activities/