マットレスのお手入れ方法|頻度・問題・種類別に解説!
2023年1月20日
エムール睡眠・生活研究所
目次
マットレスは湿気や汚れを放置すると、ダニ・カビが発生してしまいます。また、へたりが出てくると、寝る度に体に負担がかかるような状態になるかもしれません。
本記事では、マットレスのお手入れ方法を頻度・問題・種類別で解説します。マットレスを長持ちさせたい人は、ぜひ紹介する方法を取り入れてみてください。
マットレスのお手入れで解決したい要素
マットレスのお手入れで解決したい要素は、湿気・汚れ・へたりの3つです。
マットレスに溜まった湿気は、ダニ・カビが発生しやすい環境を作ります。そして汚れは、ダニ・カビの餌になる上、菌が繁殖していく原因にもなりますので、見逃さないよう注意が必要です。
また、へたりがある状態で使用を続けると、腰や体全体に負担をかける可能性があります。健康な体を保つためにも、へたりを防止するのは重要です。
【頻度別】マットレスのお手入れ方法
マットレスのお手入れ方法は、毎日行った方が良いことから、半年に1回程度で良いものまでさまざまです。
頻度 | お手入れ内容 |
---|---|
毎日 | 掛け布団をめくって換気する |
1~2週間ごと | 肌に触れる寝具(シーツなど)を交換する |
2~3週間ごと | マットレスの底面を空気に触れさせる |
毎月 | マットレスに掃除機をかける |
2~3ヵ月ごと | パッド類を洗濯する |
半年ごと | マットレスの向きを変える |
頻度別のお手入れ方法を詳しく解説します。
毎日:掛け布団をめくって換気する
マットレスの換気は毎日行うのが理想です。寝ている間にかいた汗は、シーツを通り抜けてマットレスに広がります。寝汗は毎日かくため、換気は毎日欠かさず行い湿気が溜まらないようにしましょう。
換気は掛け布団をめくっておくだけで、マットレス全体を乾燥させやすくなります。
1~2週間ごと:肌に触れる寝具を交換する
1~2週間ごとに行うと良いお手入れ方法は、シーツや敷きパッドなどの交換です。1週間以上も経てば、寝汗やゴミなどがこれらに蓄積されていきます。清潔さを保つために、直接肌に触れる寝具はこの頻度で洗濯しましょう。
シーツ・敷きパッドをマットレスから外す際は、表面に付着しているゴミが散ってしまわないよう注意が必要です。特に、皮脂などのタンパク質の汚れがマットレスに付いてしまうと、ダニがそれを餌にして増殖するかもしれません。ゆっくりと折りたたみながら、そっとマットレスから離してください。
2~3週間ごと:マットレスの底面を空気に触れさせる
マットレスの底面は普段空気に触れづらい分、湿気が溜まりやすいです。そのため、2~3週間を目安に、底面もしっかりと空気に触れさせておきましょう。壁に立てかけると、マットレス全体を換気しやすくなります。
毎月:マットレスに掃除機をかける
掃除機によるお手入れは、1ヵ月に1回は行いたいところです。シーツや敷きパッドによって、ある程度はマットレスを保護できます。しかし、それでもマットレス自体に汚れが全く付かないわけではありません。
ヘッドとマットレスの隙間、キルティングの溝には汚れが溜まりやすいので、入念にお手入れをするように意識してください。
2~3ヵ月ごと:パッド類を洗濯する
敷きパッドやベッドパッドは、2~3ヵ月に一度洗濯します。シーツが上に被さっていても、寝汗は徐々にパッド類にまで染みていき、汚れていくためです。放置しすぎず、これくらいの頻度で洗濯機によるお手入れをすることをおすすめします。
半年ごと:マットレスの向きを変える
半年ごとには、マットレスの置く向きを変えるのが良いとされています。これは、マットレスが一部分だけへたってしまうのを防ぐためです。前後・表裏の位置を定期的に変えていけば、部分的にへたりが酷くなるのを避けやすくなります。
【問題別】マットレスのお手入れ方法
ダニ・カビ・へたり・おねしょ・寝汗など、問題ごとに適切なお手入れ方法は異なります。どんな問題が見つかっても対処できるよう、それぞれのやり方をぜひチェックしてみてください。
ダニ:駆除と予防を行う
マットレスにダニが発生した可能性がある場合は、乾燥機や専用スプレーで駆除します。また、すぐにダニが発生し始めないよう、予防することも大切です。駆除は、マットレスの種類によって適切な方法を行いましょう。
カビ:自分で消毒するor業者に依頼する
軽度のカビなら、自分で消毒処理をすれば解決できます。しかし、頑固なカビはセルフでお手入れするのが難しいです。その場合は、専門の業者にお手入れを依頼します。
へたり:マットレスの置き方を変えるor買い換える
マットレスにへたりが見えてきたら、先ほど解説した通り、置き方を変えてみてください。しかし、へたりは腰痛といった体の不調の原因になることもあるため、あまりに酷い場合は買い換えも検討した方が良いでしょう。
寝汗:重曹で汚れを落とす
寝汗で付いた汚れは、重曹かセスキ炭酸ソーダを使うと落ちやすいです。これらは弱アルカリ性で、酸性の汚れに効果があります。そして、寝汗は弱酸性にあたるため、汚れを落とすには重曹・セスキ炭酸ソーダが適しているのです。
おねしょ:クエン酸で汚れを落とす
おねしょでマットレスが汚れてしまった場合は、クエン酸でお手入れしてみてください。尿に含まれているアンモニアはアルカリ性で、これを落とすには酸性を含むクエン酸が有効です。
【種類別】マットレスのお手入れ方法
これまでは、どのマットレスにも共通するお手入れ方法を解説してきましたが、ここでは種類別でおすすめのやり方を紹介します。まずは、以下の表をチェックしてみましょう。
種類 | お手入れ方法 | |
スプリング(コイル) | 濡れタオルで拭き掃除 | |
ウレタン | 濡れタオルで拭き掃除/表面のみ水で流す/手で押し洗い(水洗い可能な場合) | |
ラテックス | 濡れタオルで拭き掃除 | |
高反発ファイバー | ファイバー水洗い |
スプリングマットレスは、中材が金属なので水洗いはできません。側生地が取り外せる場合は、側生地のみ洗濯できます。ウレタンやラテックスも、洗濯可能なのは基本的に側生地のみです。対して高反発ファイバーは丸洗いができます。
また、上記に加えて折りたたみ式か、そうでないかでも種類が分けられます。三つ折り以上のマットレスは、立てかけて乾燥しやすいのが魅力です。
マットレスをお手入れする際の注意点
マットレスの性質上合わないお手入れ方法は、マットレスの寿命を縮めかねません。以下のような、誤ったやり方は避けましょう。
天日干し
マットレスによく使われているウレタンは熱に弱く、日光を当てると変質する恐れがあります。変質とは、通気性が悪くなったり、体圧分散機能が低下したりといった変化です。
また、マットレスの種類にかかわらず、天日干しのために重たいマットレスを外へと移動させるのは手間でしょう。殺菌や湿気対策が目的なら、陰干しか布団乾燥機でのお手入れをおすすめします。
しっかり絞れていない濡れタオルでの拭き掃除
絞り切れていない濡れタオルでお手入れをすると、カビが増える原因になったり、湿気が溜まったりする可能性があります。ただし、シミができてしまったときは濡れタオルでの拭き掃除が有効です。シミ処理のために使いたい場合は、タオルを固く絞るようにすると良いでしょう。
マットレスは適切なお手入れ方法で長持ちさせよう
マットレスは、定期的に湿気・汚れ・へたり対策をしましょう。しっかりとお手入れをしておけば、マットレスは長持ちしやすくなります。ぜひ上記の方法や注意点を参考に、お手入れをしてみてくださいね。