マットレスの寿命は何年?交換時期の目安と長持ちの秘訣を解説
2022年12月15日
エムール睡眠・生活研究所
目次
マットレスの寿命は6年前後が一つの目安ですが、種類によって若干の差があります。また、同じ種類であっても使い方やお手入れ方法によって寿命には差が出るので、日々大切に使いたいところです。
今回は、マットレスの寿命と交換時期の目安を種類別に紹介します。併せて、寿命のサインと少しでも長持ちさせるコツも見ていきましょう。
【種類別】マットレスの寿命
マットレスの寿命は種類によって異なります。今回は主な種類として、スプリングタイプ、ウレタンタイプ、ファイバータイプの3つをピックアップしました。質の良い睡眠をとるためにも、マットレスは購入してから何年くらいで交換時期を迎えるのか、寿命の目安を確認しておきましょう。
スプリングタイプ
スプリングタイプは、中に金属製のスプリング(バネ)が入ったマットレスです。一口にスプリングタイプと言っても、ボンネルコイルとポケットコイルの2種類があり、それぞれスプリングの特徴と寿命は異なります。
種類 | スプリング | 寿命の目安 |
---|---|---|
ボンネルコイル | 連結している | 6~8年 |
ポケットコイル | 独立している | 8~10年 |
スプリングタイプは、数あるマットレスの中で寿命が比較的長めです。寿命は使用環境や日々のお手入れ方法などによって変わるものの、スプリングタイプは8年から10年ほどが交換時期の目安です。
ウレタンタイプ
ウレタン素材のマットレスは、低反発と高反発の2種類があります。“反発”は硬さではなく、横になった際に感じる押し返す力の強さを表したものです。
種類 | 特徴 | 寿命の目安 |
---|---|---|
低反発 | 体圧分散に優れている | 3~5年 |
高反発 | 寝返りがしやすい | 6~8年 |
ウレタンタイプのマットレスは中にスプリングが入っていないため、使用しているうちにへたっていきます。特に、低反発マットレスはやわらかい分、高反発マットレスよりも寿命が短めです。
ファイバータイプ
ファイバータイプは繊維状になった樹脂製の素材が使われているマットレスで、寿命の目安は6~8年です。素材を編み込んでいるため通気性に優れ、汗をかきやすい夏場でも快適な睡眠を叶えます。
ただ、ファイバータイプのマットレスに使われている樹脂製の素材は、熱耐性が低めです。湯たんぽとの併用による加熱や、天日干しで浴びる直射日光などによってダメージを負うと、寿命が縮まってしまうことも。少しでも良い状態で長く使うため、マットレスは日々大切に扱いたいですね。
マットレスの寿命サイン
マットレスが寿命を迎えると、凹みや反発力の低下、寝心地の変化など、さまざまなサインが発せられます。交換のタイミングになる、いくつかの寿命サインを見ていきましょう。
へたり・凹み
睡眠中、マットレスには体の重さが常にかかっている状態です。そのため、使っているうちにへたってしまい、凹みが生じることがあります。なかでも、腰とお尻部分は特に負荷がかかる部分です。
起き上がってしばらく経っても凹みが直らない場合は、マットレスが寿命を迎えていると判断できます。
軋み
スプリングタイプのマットレスが寿命を迎えると軋みが生じ、ギシギシとした金属音が聞こえてきます。これは、中に入ったスプリングが傷んできたサインです。
そのまま放置すると傷みが進行し、体にスプリングが当たるように。痛いだけではなく、さらに悪化するとスプリングが中から飛び出てしまうこともあります。
スプリングタイプのマットレスは、軋み音が聞こえ始めた段階で交換することをおすすめします。
反発力の低下
高反発タイプのマットレスは、使用しているうちに反発力が低下していきます。使い始めの時よりもやわらかく、反発力が弱っていると感じたら交換のタイミングです。
体の不調
起きた際に肩や腰に痛みを感じる、または寝ても疲れがとれない場合は、マットレスが劣化し、体に合わなくなっているかもしれません。凹みやへたりが生じると、体にフィットしなくなることがあります。
マットレスが寿命を迎えると良い寝姿勢を保てなくなり、体に負担がかかるため、なるべく早く買い替えを検討したいところです。
寝心地の変化
横になると体が沈み込む感覚がする、以前のような気持ちよさを感じないなど、寝心地の変化を感じた場合もマットレスが寿命を迎えている可能性があります。寝心地の悪化は体の不調につながることもあるため要注意です。
カビの発生
寝ている間に出る汗や湿気などが原因で、マットレスにカビが生えることがあります。そのままの状態で使用を続けると、ベッドフレームにまでカビが広がる恐れがあるだけではなく、健康に害を及ぼすことも。
睡眠の質に加え、健康維持のためにも、マットレスにカビが生えているのを確認したら買い替えを検討しましょう。
マットレスの処分方法や費用については、以下の記事で詳しく紹介しています。
マットレスの寿命を長くするコツ
ここまで、マットレスの交換目安や寿命のサインを見てきましたが、日々のお手入れ方法によっては長持ちさせることが可能です。
マットレスの向きをローテーションして使う、定期的に干す、他の寝具アイテムを使うなど、どれも自宅でできる方法ばかりなので、ぜひ今日から実践してみてはいかがでしょうか。マットレスの寿命を長くする4つのコツを紹介します。
向きや裏表をローテーションさせる
先述したように、マットレスは腰とお尻の部分に負荷がかかります。ずっと同じ場所に負荷がかかり続けるとへたりや凹みにつながるため、3ヵ月に1回を目安にマットレスの上下を入れ替えましょう。
マットレスが両面使えるタイプであれば、上下に加えて裏表もローテーションしていきます。それによってマットレスにかかる負荷を分散できるため、一部分の傷み・劣化の回避につながります。
定期的に日干しや陰干しをする
マットレスにとって湿気は大敵です。湿気が溜まるとカビの発生に加え、中の素材の劣化にもつながります。寿命を少しでも延ばすため、どのタイプのマットレスであっても定期的に日干しや陰干しをしましょう。三つ折りタイプだと折り畳めて干す際に便利です。
ただ、マットレスのサイズや重さによっては日干しや陰干しが難しいことも。その場合は、室内の壁にマットレスを立てかけ、通気性を良くするだけでも十分です。
なお、マットレスによっては日干しを推奨していない場合もあるので、日干しや陰干しをする際は品質表示タグや取扱説明書を確認してください。
寝具を清潔に保つ
カビや汚れを防ぐため、マットレスにはカバーやシーツ被せます。その上で、寝具を清潔に保つことが大切です。マットレスカバー・シーツは1~2週間に1度を目安に洗濯しましょう。
敷きパッド・ベッドパッド・除湿シートを活用する
敷きパッドやベッドパッドをマットレスの上に敷くと、寝ている間にかいた汗がマットレスに染み込むのを防げます。
その他、日干し・陰干しをするのが難しい場合、または湿気が多い部屋でマットレスを使う場合は、除湿シートの活用がおすすめです。マットレスの下に敷くことで湿気が吸収され、カビの防止に役立ちます。
マットレスは大切に使うことで寿命を延ばせる
マットレスにはスプリングタイプ、ウレタンタイプ、ファイバータイプと複数の種類があり、それぞれ寿命は異なります。今回紹介したのはあくまで一つの目安であり、日々大切に使うことでより長く愛用できるでしょう。
マットレスの状態は睡眠の質に深く関係しています。定期的にローテーションさせる、日干し・陰干しをする、寝具を清潔に保つなど、日々のお手入れ方法にこだわって、マットレスの寿命を少しでも延ばせるようにしましょう。
なお、マットレスを新しく購入する際の選び方は以下の記事で詳しく紹介しています。