ウレタンマットレスとは?低反発・高反発・高弾性のメリットデメリットも解説

ウレタンマットレスとは?低反発・高反発・高弾性のメリットデメリットも解説

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ウレタンマットレスには低反発高反発高弾性と3つの種類があります。それぞれ寝心地やメリット・デメリットは異なるので、購入前に把握しておくと自分に合うマットレスを選べるでしょう。 そこで今回はウレタンマットレスに焦点を当て、低反発・高反発・高弾性の違いとメリット・デメリットを紹介します。

ウレタンマットレスの種類

ウレタンマットレスの低反発・高反発・高弾性は、押し返す力を表す“反発弾性率”によって分類されます。反発弾性率が15%以下だと低反発、15~50%だと高反発、50%以上だと高弾性です。それぞれ、密度・硬度・カットの仕方に違いがあります。
区分 左右するポイント
密度 耐久年数、弾性
硬度 硬さ、寝心地
カットの仕方 硬さ、寝心地
<①密度> 密度は体積に対するウレタンフォームの重さで、「20D」「50D」など「D(ディー)」という単位を用いて表されます。密度が高いほどウレタンフォームが多く用いられており、その分だけ耐久性が上がります。 <②硬度> 硬度はマットレスの硬さで、「75N」「110N」と「N(ニュートン)」という単位で表されます。数字が大きいほど硬度が高い、つまりマットレスが硬いことを示します。 <③カットの仕方> ウレタンマットレスはカットの仕方でも硬さが変わります。代表的なものとして、表面が波打っている波型カットと凸凹としたプロファイルカットがあり、どちらも寝心地を柔らかく感じやすい傾向にあります。 上記を踏まえた上で、各ウレタンマットレスの特徴をチェックしていきましょう。

種類①低反発

低反発ウレタンマットレスの密度は、30D以下~50D以上が目安とされます。硬度は100N以下とされ、柔らかい寝心地が特徴です。そのため、特別なカットは施されていない平面タイプのものも多く展開されています。

種類②高反発

高反発ウレタンマットレスの密度は、20D以下~40D以上が目安です。硬度に関する定義はありませんが、100N以上のものが高反発タイプと呼ばれます。硬い寝心地を軽減するため、波型カットやプロファイルカットが用いられることもあります。

種類③高弾性

高弾性ウレタンマットレスの密度は高反発と同等とされます。硬度に関しては明確な数値はないものの、寝心地は高反発より柔らかいものが多いと言われています。そのため、高反発とは違い特別なカットを施さないものが多いようです。

低反発ウレタンマットレスのメリット・デメリット

低反発ウレタンマットレスは、包み込まれるような優しい寝心地が魅力です。その反面、柔らかさや素材ならではのデメリットもあります。
メリット デメリット
・柔らかく体にフィットしやすい ・体圧分散性に優れる ・横揺れしにくい ・寝返りが打ちづらい ・通気性が悪い

低反発│3つのメリット

<メリット①柔らかく体にフィットしやすい> 低反発ウレタンマットレスは柔らかく、体にフィットしやすい特長があります。沈み込む深さがあるため、大柄な人よりも小柄な人、体重が軽い人に向いています。ただ、低反発タイプは柔らかい分へたりやすく、耐久性は低めです。 <メリット②体圧分散性に優れる> 低反発ウレタンマットレスは体にフィットするため、体圧分散性に優れています。腰やお尻など、体の一部分に負荷がかかるのを避けられます。 <メリット③横揺れしにくい> 寝返りを打ったときに感じる横揺れは寝心地の悪化につながります。横揺れの主な原因は、マットレスが衝撃を吸収しきれないこと。その点、低反発ウレタンマットレスは衝撃吸収性にも優れているため、横揺れしにくく快適な寝心地に導きます。

低反発│2つのデメリット

<デメリット①寝返りが打ちづらい> 低反発ウレタンマットレスは沈み込みが深い分、寝返りが打ちづらいと感じることも。同じ寝姿勢が続くことで体に負担がかかると腰痛につながる恐れがあります。 <デメリット②通気性が悪い> ウレタン素材は総じて通気性に特化したタイプではありません。なかでも低反発タイプは密度が高い分、通気性が悪いと言われています。 通気性が悪いと湿気が溜まりやすく、カビやダニの発生リスクにつながるため、日々のお手入れや扱い方によって湿気を溜めないことが大切です。また、夏には寝ている最中に暑いと感じることもあるかもしれません。

高反発ウレタンマットレスのメリット・デメリット

高反発ウレタンマットレスは硬めの寝心地が魅力です。主なメリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット デメリット
・寝返りが打ちやすい ・理想の寝姿勢を維持しやすい ・耐久性に優れている ・低反発よりは通気性が良い ・人によってはフィット感が悪く感じる ・横向きで寝づらい

高反発│4つのメリット

<メリット①寝返りが打ちやすい> 高反発ウレタンマットレスは硬い寝心地で、体があまり沈み込まないため、寝返りが打ちやすいのが魅力です。スムーズに寝返りを打てることで体への負荷が分散され、腰にかかる負担を軽減できます。 <メリット②理想の寝姿勢を維持しやすい> 理想の寝姿勢は脊椎がS字カーブを描いた姿勢です。高反発ウレタンマットレスは深く沈み込まないため、寝姿勢の維持に期待ができます。 <メリット③耐久性に優れている> 高反発ウレタンマットレスは硬度が高いため、へたりにくく耐久性に優れています。マットレスを長く使いたい場合は、低反発より高反発の方がおすすめです。 <メリット④低反発よりは通気性が良い> 高反発ウレタンマットレスは低反発よりは通気性が良いと言われています。なぜならば、密度は高反発の方が低い傾向にあるためです。ただ、金属のバネが入ったスプリングタイプよりは通気性の面で劣るため、高反発であっても湿気対策は必須と言えます。

高反発│2つのデメリット

<デメリット①人によってはフィット感が悪く感じる> 小柄な人、体重の軽い人が高反発ウレタンマットレスを使うと、体が十分に沈み込まないことがあります。その結果、人によってはマットレスが体にフィットせず、寝づらさを感じる場合もあるでしょう。 <デメリット②横向きで寝づらい> 高反発ウレタンマットレスは硬さがあるので、横向きで寝ると肩や腰に負担がかかる場合があります。人によっては腰痛につながる恐れもあるので注意が必要です。

高弾性ウレタンマットレスのメリット・デメリット

高弾性ウレタンマットレスは、低反発と高反発のメリットを兼ね備えています。デメリットも少なからずありますが、人によっては気になりにくいかもしれません。
メリット デメリット
・体にフィットしやすい ・寝返りが打ちやすい ・耐久性に優れている ・重さがある ・価格は高め

高弾性│3つのメリット

<メリット①体にフィットしやすい> 高弾性ウレタンマットレスは柔軟性と体圧分散性に優れているため、体にフィットするような感覚を味わえます。ただ柔らかいだけではなく、反発弾性率が高く適度に跳ね返ることで、良い寝姿勢を保ちやすいのもメリットです。 <メリット②寝返りが打ちやすい> 高弾性ウレタンマットレスは体が無駄に沈み込まないため、寝返りをしやすいのも魅力です。適度な反発弾性によって、寝返りを打つ動作をスムーズに行えるでしょう。 <メリット③耐久性に優れている> 製品によるものの、高弾性ウレタンマットレスは密度が高いものが多い傾向にあります。密度が高いものほど耐久性に優れているので、選ぶ際の指標にしてみてはいかがでしょうか。

高弾性│2つのデメリット

<デメリット①重さがある> 密度が高いマットレスは多くのウレタンフォームが使用されています。その分だけ重さがあり、なかには10Kgを超える製品も。あまりに重いと、マットレスの移動やお手入れ時に負担がかかる恐れがあります。 <デメリット②価格は高め> 高弾性ウレタンマットレスの密度が高い製品は多くのウレタンフォームを使っている分、価格が高くなりやすいと言われています。ただ耐久性に優れているので、長い目で見るとコスパが良いと考えられるでしょう。

ウレタンマットレスの寿命

ウレタンマットレスの寿命は、柔らかさと密度が左右します。低反発・高反発・高弾性の寿命は次の通りです。
種類 寿命の目安
低反発 3~5年
高反発 6~8年
高弾性 6~8年
マットレスの寿命や交換の目安など、詳しくはこちらの記事で紹介しています。

ウレタンマットレスの処分方法

マットレスの処分方法は主に次の6つがあります。
  1. 粗大ゴミ
  2. 買い取りサービス
  3. 引き取りサービス
  4. フリマアプリ・ネットオークション
  5. 民間業者
  6. 家庭ゴミ
ウレタンマットレスはスプリングが使用されていないため、自分でカットして家庭ゴミで捨てることも可能です。処分方法について、詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。

自分に合うウレタンマットレスで快適な睡眠を

ウレタンマットレスには低反発・高反発・高弾性の3種類があり、それぞれ寝心地は異なります。マットレスは睡眠の質を左右するため、体に合うものを選ぶことが大切です。 ウレタンマットレスの各種類のメリット・デメリットを把握した上で密度や硬度なども確認し、体にフィットする一枚を見つけましょう。