枕の正しい選び方|まずは「サイズ・硬さ・高さ」の3つをチェック
2023年2月15日
エムール睡眠・生活研究所
目次
枕の選び方の基本は、サイズ・硬さ・高さの3つです。本記事では、それぞれの正しい選び方を解説します。また、寝姿勢・寝返り・機能性・触感・マットレスの相性といった5つのポイントも、枕選びには欠かせないことです。毎日の快適な睡眠のため、自分に合った枕を選ぶ参考にしてみてくださいね。
枕の選び方|5つのサイズから選ぶ
枕のサイズの選び方は、体格や寝返りの頻度から考えます。体が大きい人にとっては、ゆとりの少ない枕では窮屈に感じられることも。コンパクトサイズのベッドを使用している場合には小さめサイズが適していることもあります。
まずは、枕のサイズを一覧で確認していきましょう。
サイズ | サイズ(㎝) | 向いている体格 | 寝返りの大きさ |
---|---|---|---|
子どもサイズ | 29×40cm | 子ども | 小さい〜普通 |
小さめサイズ | 35cm×50cm | 小柄、細身 | 小さい |
中間サイズ | 43×63cm | 標準 | 普通 |
大きめサイズ | 50×70cm | 大柄 | 大きい |
ロングサイズ | 43×120cm | 大柄 | 大きい |
なお、ロングサイズは一人で寝るだけでなく、パートナーや子どもと一緒に寝る場合にも向いています。また、メーカーによってサイズは前後する場合もあるため、販売元の表記を確認してください。
ここからは上記の5つのサイズを詳しく解説します。
子どもサイズ
29×40cmは、寝具メーカーによってはジュニアサイズとも呼ばれます。枕を使い始める8歳頃から、中学生あたりで迎える成長期くらいまでの時期に適しています。
小さめサイズ
小さめの35×50cmサイズは、寝具メーカーによってはセミシングルといわれるサイズです。子どもサイズを除いて一番小さい枕のため、小柄な方に向いています。しかし、小柄であっても寝返りの大きい方は中間サイズがおすすめです。
中間サイズ
43×63cmサイズは日本では標準的なサイズで、シングルとも呼ばれます。そのため性別や体格問わず使えるサイズです。寝返りが大きいなどの理由がなければ睡眠に支障のないサイズといえます。
大きめサイズ
50×70cmサイズは中間サイズよりも一回りほど大きなサイズで、セミダブルとも呼ばれます。体格が大きい方もゆとりを持って使えるサイズです。大きく寝返りを打つ方や、枕にすっぽりと包み込まれる寝心地が好きな方に向いているでしょう。
ロングサイズ
43×120cmサイズは中間サイズを横に2つ並べたサイズ感で、横幅はメーカーによりやや異なることも。ダブルサイズとも呼ばれ、パートナーや子どもと一緒に使用できるサイズです。寝返りが大きい方や頻度の高い方、一人でゆったりと使用したい方にも向いています。
枕の選び方|硬めと柔らかめで選ぶ
枕の硬さは、使われている素材により変わります。主な素材の一覧を確認していきましょう。
硬さ | 素材 |
---|---|
硬めの枕 | ・ポリエチレンパイプ ・高反発ファイバー ・高反発ウレタン ・そば殻 ・小豆 ・ヒノキなど |
柔らかめの枕 | ・ポリエステルわた ・羽根 ・クラッシュラテックス ・低反発ウレタン ・ラテックス ・超極小ビーズなど |
しかし、硬いか柔らかいかは感覚によるもののため、人によって異なります。店舗があれば実際に寝心地を確かめたり、通販の場合は商品情報や口コミで使用感を確認したりしましょう。
ここでは、硬めと柔らかめに分けて一般的な使用感を解説します。
硬めの枕
硬めの枕はしっかりと首と頭を支える力があり、寝返りのサポート力があります。そのため首や肩に不調を感じている方に向いています。柔らかめの枕と比較するとややフィット感は低下しますが、素材によりフィット感は異なるので自分にとって快適な素材を選ぶのが良いです。
柔らかめの枕
柔らかめの枕は、ふわふわと柔らかく包み込まれるような使用感で、寝心地を重視したい方に向いています。特に細かい素材でできている枕は、寝姿勢に合わせて柔軟に形を変えられ、フィット感が増します。
しかし、柔らかすぎる枕は肩こりなど不調の原因になることもあるため、正しい寝姿勢を保つことができる枕を選びましょう。
枕の選び方|寝姿勢から高さを選ぶ
枕の高さは、寝姿勢と首のカーブの深さで選びます。自然に立っている時の姿勢を寝姿勢でもキープできるのが理想の高さです。
枕が高すぎると頸椎(けいつい)を圧迫したり、口が開きやすくなったりするため、肩こりや腰痛、ストレートネック、いびきなどの原因になる恐れがあります。一方で、低すぎても頸椎を圧迫するため、頭痛やむくみなどの原因になることも。
仰向けと横向きで、目安となる高さが異なるため、ここから詳しく解説します。
仰向けが多い場合
仰向けで寝た状態の首のカーブからマットレスや布団までの深さ+2cmが目安です。一般的に男性は5〜6cm、女性は3〜4cmといわれています。
体型や姿勢により異なるため、正確な数値が知りたい場合は測ってみると良いでしょう。1人の場合は立ち姿勢、複数人で行える場合は寝姿勢で確認してください。
横向きが多い場合
横向きの場合は、仰向け時の枕の高さ+2cmが目安です。マットレスとの接地箇所が肩になるため、肩幅の分仰向け寝よりも高さが必要となるためです。
枕の高さや、測り方について詳しく知りたい方は、こちらの記事も確認してください。
内部リンク:理想の枕の高さとは?高すぎる・低すぎる場合の対処法と正しい選び方
枕の選び方|5つのポイント
枕の選び方の基本はサイズ・硬さ・高さの他にも、確認すべきことがあります。ここではマットレス選びのポイントとして、寝姿勢や寝返り、機能性、触感、マットレスとの相性の5つを解説します。
1.寝姿勢
前述の通り、寝姿勢は枕の高さ選びに大きく関わります。枕の役割は、横になった際にできる首筋のカーブとマットレスとの間の隙間を埋めることです。仰向けでも横向きでも最適な高さを保てる枕が理想的です。
2.寝返り
寝返りの頻度や大きさにより向いている枕も異なります。
寝返りの頻度が多い方は、前述の通り高反発でサポート力がある枕が向いています。負担が軽減され、スムーズに寝返りを打てるため良質な睡眠に繋がります。
頻度が少ない方は、低反発ウレタンなどの頭の形に変形するフィット感が強い枕が向いています。枕の中央と両サイドで高さが異なったり、それぞれ仰向け寝と横向き寝に合わせて調整できたりする機能枕も売られています。その日の体調に合わせて枕を使い分けてみるのもおすすめです。
寝返りが大きい人はスムーズな寝返りのために、体格からみたサイズよりもワンサイズ上の大きめサイズがおすすめです。寝返りが小さい人は、前述の『枕の選び方|5つのサイズから選ぶ』を参考に選んだサイズで問題ないでしょう。
3.機能性
枕の素材や構造によって、備わっている機能性が異なります。主な機能性は以下の通りです。
機能性 | 素材 | 特徴 |
---|---|---|
通気性 | ・高反発ファイバー ・マルコビーンズ ・ポリエチレンパイプ ・ラテックス(天然100%) ・羽毛 など |
・湿気がこもりにくく、ダニやカビ対策になる |
吸湿性 | ・そば殻 ・ヒノキ ・羽毛 など |
・吸湿するため蒸れにくく、快適を保ちやすい ・保温性がある |
フィット感 | ・低反発ウレタン ・ゲル ・ラテックス ・羽毛 など |
・頭や首の隙間を埋めるため、包み込まれるようなフィット感がある |
速乾性 | ・高反発ファイバー ・ポリエチレンパイプ ・ゲル など |
・陰干しでも風通しがよければ半日ほどで乾く |
丸洗い | ・高反発ファイバー ・ポリエチレンパイプ ・ポリエステルわた など |
・アレルゲン(ダニやカビ)の除去が自宅で簡単にできる |
ダニが発生しない素材や、丸洗いができる素材、フィット感などそれぞれ重視したい機能を元に選ぶと良いでしょう。
4.触感
素材により触感は大きく異なります。快適の感覚は個人によって差があるため、向き不向きはありません。
例えばマイクロビーズは、流動性があって柔軟に変形するため独特のモチモチ触感が特徴です。沈んだ後にゆっくりと戻る低反発ウレタンは、モッチリとしたフィット感が特徴的。他にも、羽毛やポリエチレンわたは適度なボリューム感で柔らかく包み込まれるような、ラグジュアリーな寝心地を得られます。
自分が一番リラックスできる触感を選んでみてくださいね。
5.マットレスとの相性
柔らかいマットレスには低めの枕が、硬めのマットレスには高めの枕が一般的に相性がいい組み合わせです。
体と頭の曲線に合わせて深く沈むマットレスは、沈んだ分必要な枕の高さが相対的に低くなります。逆に高反発の沈みにくいマットレスは、枕も沈み込みにくいため枕の高さのまま使用できます。枕の素材によって枕自体の沈み込みが変動することも考慮しましょう。
現在使っているマットレスの特徴を踏まえて、高さを選んでみてください。
エムールおすすめの枕を3つ紹介
最後に、豊富な品揃えを誇るエムールから、タイトルにもある「サイズ・硬さ・高さ」の観点を中心におすすめ枕を3つ紹介します。
GRAND MAX PILLOW
<エムール史上『最厚』>
大柄な方やよくスポーツをする方からすると市販のまくらは低すぎる…という場合があります。そんな方のために、エムール史上『最厚のまくら』ができました。
<適切な高さで熟睡へ>
枕の役割は、首のカーブ部分である頸椎弧を埋めること。こちらは高さ調節が可能なため、枕を適切な高さに調節することができます。適切な高さの枕で眠ることで、呼吸や寝返りがしやすくなり、熟睡しやすくなります。
サイズ | 幅43×奥行63cm(中間サイズ) |
---|---|
高さ | 12~16.5cm(調節可) |
硬さ | 硬め |
素材(中材) | ポリエチレンパイプ ソフトマイクロファイバー 高さ調節シート:ポリウレタンフォーム |
素材(カバー) | 側生地:ポリエステル100%(膨れニット生地) インナーカバー:ポリエステル100%(ニット生地) |
機能 | ・高さ調節可能 ・カバー・本体は洗濯機で丸洗い可能。 抗菌加工・ピリング加工を施し、清潔にお使いいただけます。 ※洗濯ネットをご使用ください ※高さ調節シート(2枚)は洗えません。 |
価格 | ¥7,990(税込) |
幸せの枕
<異なる2種類の寝心地>
パウダー状の超極小ビーズ面と、弾力のあるポリエステルわた面。
お好みに合わせて2つの面で異なる寝心地が楽しめる柔らかめの枕です。
<肩へのフィット感>
肩のラインに沿ったカーブは、寝返りをしても首元を優しく支え続けるように設計され、まくらの両サイドを少し高くすることで、肩口へのフィット感がアップしました。
横向きの寝のサポートに最適な形状です。
サイズ | 約幅36×奥行56cm(小さめ~中間サイズ) |
---|---|
高さ | 中心部分:10.5cm 両サイド::12㎝ |
硬さ | 柔らかめ |
素材(中材) | つぶわた ビーズ |
素材(カバー) | 側生地:ポリエステル100%(抗菌防臭加工) 伸縮生地:ポリエステル92%、ポリウレタン8% 枕カバー:綿100%(天竺ニット) |
機能 | ・肩のラインに沿ったカーブは、寝返りをしても首元を優しく支え続けるように設計されています。 ・両面使用可能 ・枕カバー:ご家庭の洗濯機でお洗濯できます。 (※洗濯ネットをご使用ください。本体は洗えません。) |
価格 | ¥4,500(税込) |
至福の睡眠 マシュマロアッパーピロー
<大好評の『至福の睡眠』シリーズ>
足枕も好評な『至福の睡眠』シリーズの頭部用枕です。
「横になった瞬間から朝までとにかく気持ちいい」がコンセプト。
睡眠研究の観点から科学的に、そして何よりもユーザーの使い心地をとことん追求しました。
<とろけるような寝心地>
マシュマロアッパーピローの中身は、すべて高密度の国産極小ビーズ。あなたの体型や寝姿勢に合わせて優しくフィットします。
独特な形で大きめサイズなので寝返りもらくらく。
独自形状のアームレストで腕を支えると、上半身全体が緩んだような感覚を味わえ、自然と体の力が抜けていきます。
カバーもさらさら素材としっとり素材の2種類ご用意があります。
お好きな肌触りのものをお楽しみください。
サイズ | 横85×縦75cm(大きめサイズ) |
---|---|
高さ | 最大13cm |
硬さ | 柔らかめ |
素材(中材) | 発泡ポリスチレンビーズ |
素材(カバー) | ・カバー 【しっとり】 ポリエステル93%、ポリウレタン7%(ベロア) 【さらさら】 レーヨン95%、ポリウレタン5%(レーヨン) ・中袋 上層:ポリエステル95% ポリエウレタン5% 裏/側面:綿100%(ツイル生地) |
機能 | ・体型や寝姿勢に合わせて優しくフィットします。 ・アームレストは横寝時にはミニ抱き枕にもなります。 ・枕カバー:ご家庭の洗濯機でお洗濯できます。 (※洗濯ネットをご使用ください。本体は洗えません。) |
価格 | ¥9,990(税込) |
枕のサイズ・硬さ・高さの選び方を押さえて正しく選ぼう
枕の選び方の基本はサイズや硬さ、高さですが、それを選ぶためには自分の寝姿勢や寝返りの頻度や大きさを知ることが重要です。求める機能が備わっているか、自分の好みの触感かも快適な睡眠には欠かせません。枕はマットレスの上に置いて使用するため、マットレスの沈み込み方との相性もみておきましょう。
毎日の良質な睡眠のために、自分に合った枕を選んでくださいね。