LINEヤフー株式会社が「ポケモンスリープ」のユーザーの睡眠活動にまつわる影響を調査したレポートを公開

2024年1月31日

エムール睡眠・生活研究所

LINEヤフー株式会社(以下、LINEヤフー)が提供する、LINEヤフーの多様なサービスから得られる行動ビッグデータを分析できる事業者向けサービス「ヤフー・データソリューション」は、睡眠ゲームアプリ「ポケモンスリープ」がそのユーザーの睡眠活動にどのような影響を及ぼしたのかをデータから調査・分析したレポートを公開した。

リリース後の推定睡眠時間は、比較ユーザー群が1分しか増えていない一方で、ユーザー群は約26分増加

本レポートでは、「ポケモンスリープ」と共に「攻略」「厳選」を検索しているユーザー群を「ポケモンスリープ」のユーザー群と定義し、そのユーザーと性別、年齢、1年間のヤフーでの検索回数が類似しているユーザー群を比較ユーザー群と定義した。
その上で、ヤフーサービスの閲覧データを用いて睡眠時間を推定し、「ポケモンスリープ」のユーザー群と比較ユーザー群とで「ポケモンスリープ」リリース後の1カ月間の平均睡眠時間を比較した。

その結果、「ポケモンスリープ」リリース後の推定睡眠時間は、比較ユーザー群が1分しか増えていない一方で、「ポケモンスリープ」のユーザー群は約26分増加していることがわかった。

より具体的な睡眠の改善策を求める検索キーワードが見られる

また、「ポケモンスリープ」のユーザーが特徴的に検索しているキーワードを調査し、ゲームをプレイすることが睡眠への意識に影響を及ぼしたかどうかについて分析を行った。

「睡眠」または「寝る」が部分一致で含まれており、睡眠活動改善に関連する検索キーワードを抽出し、比較ユーザー群と比較した結果、比較ユーザー群では睡眠活動を改善するキーワードが3件しかない一方で、「ポケモンスリープ」ユーザー群のランキングには「睡眠の質をあげる方法」や「深い睡眠をとる方法」、「睡眠負債 解消法」といったより具体的な睡眠の改善策を求める検索キーワードが見られた。

特徴度の大きい検索キーワードが増え、検索キーワード数も増加

なお、ゲームのリリース前の時期についても分析したところ、結果は画像の通りとなり、「ポケモンスリープ」のユーザー群はそもそも睡眠への意識が高い層である可能性が示唆された。

しかしながらゲームのリリース後、比較ユーザー群の特徴度*、検索キーワード数にはほとんど変化が見られないことに対し、「ポケモンスリープ」ユーザー群は特徴度の大きい検索キーワードが増え、検索キーワード数も増加している。

*特徴度:ヤフー・データソリューションが展開するデスクリサーチツール「DS.INSIGHT」で用いられる、特定の属性(性年代、地域など)がそのほかの属性と比較して「そのキーワードをどれくらい特徴的に検索しているか」を表現したスコア。
5を最高値として、値が大きいほど検索されやすい特徴を示している。

▼外部リンク

ヤフー・データソリューション
https://ds.yahoo.co.jp/report/20231213.html

LINEヤフー株式会社のプレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000170.000129774.html

執筆者/監修
Author

エムール睡眠・生活研究所

  • 【所長・主席研究員】神川 康子 富山大学 名誉教授 博士(学術)一般社団法人日本睡眠改善協議会理事。日本眠育協議会理事。富山県公安委員会委員。富山県社会福祉協議会理事。
  • 【所属有資格者】 日本睡眠改善協議会認定 上級睡眠改善インストラクター 1名/睡眠改善インストラクター 6名 日本睡眠教育機構認定 睡眠健康指導士上級 2名/睡眠健康指導士 11名
  • 【活動内容】 「続けられる具体的な睡眠改善」をテーマに、専門的な見地からのデータ収集と分析及びソリューション開発を目的として設立。 寝具や寝室環境に関する調査研究や睡眠教育など広く社会に役立つ研究開発と知識啓発を行っている。 詳細はこちら https://nemuri-kurashi.jp/activities/

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