ベッドパッドの役割とは?敷きパッドの違いや選ぶポイントを紹介
2023年7月5日
エムール睡眠・生活研究所
目次
ベッドパッドはマットレスの上に敷く寝具ですが、敷きパッドとの違いがわからないという人も多いのではないでしょうか?
両方必要なのか、あるいはどちらかのみ敷けば良いのか、悩んでしまう人もいることでしょう。
そこで今回は、ベッドパッドの役割を確認し、敷きパッドとの違いやベッドパッドを選ぶポイントを紹介します!
ベッドパッドとは?役割を解説
ベッドパッドと敷きパッドは名前が似ているため混同しがちですが、実は役割が異なります。まずはベッドパッドの役割を確認していきましょう。
汚れからマットレスを守る
ベッドパッドはマットレスの上に直接敷くため、寝汗や皮脂、よだれ、フケなどの汚れからマットレスを守る役割があります。
人は寝ている間に一晩で約コップ一杯分の汗をかくといわれています。寝汗がマットレスに染み込むと湿気がこもり、カビが発生しやすくなるのです。
カビの生えた不衛生なマットレスでは気持ち良く眠ることができず、寝不足につながってしまいます。衛生的なマットレスを保ち、快適な睡眠をとるためにも汗取りに役立つベッドパッドは重要です。
またマットレスを保護することで劣化防止につながるため、長く愛用したいときにも役立ちます。
寝心地を改善する
ベッドパッドは3~4cm程度の厚みがあるものもあるため、マットレスの寝心地を改善する役割もあります。
マットレスの寝心地が合わないときや、弾力性に違和感があるときにベッドパッドを敷くと、寝心地が変わるのを実感できるでしょう。
ちなみにベッドパッドは必ずしも敷かなければいけないものではありません。
しかし、マットレスを汗や汚れから守ることで劣化を抑えたり、寝心地を改善したりする役割があるため、マットレスを清潔に保ちたい人や長く愛用したい人、今のマットレスの寝心地を改善したい人にはおすすめです。
敷きパッドとの違い
ベッドパッドの役割を見てきましたが、敷きパッドとどのような違いがあるのでしょうか。
先述したように、ベッドパッドはマットレスの上に敷くものであり、汚れから守ったり、寝心地を改善したりする役割を持ちます。基本的には、ベッドパッドの上にシーツを敷くため、直接肌に触れることはありません。
一方敷きパッドの場合、シーツの上に敷きます。ベッドパッドと違い直接肌に触れるため、温度調整の役割を持つのが特徴です。
肌触りにこだわった素材が多く、ひんやりとした接触冷感生地や、あたたかさを感じる起毛生地など種類も豊富にあります。
しかし、敷きパッドはベッドパッドに比べて厚みが薄いため、マットレスの寝心地を改善する役割はほぼないといえるでしょう。
肌触りや寝苦しさを緩和したいなら敷きパッドが適していますが、マットレスの保護や寝心地改善を目的とするならベッドパッドの方が向いています。
ベッドパッドの選ぶポイント
ベッドパッドと敷きパッドの違いがわかったところで、いざベッドパッドを選ぼうと思っても何をどう選べば良いのか悩んでしまうかもしれません。
ベッドパッドを選ぶポイントは「サイズ・素材・機能」の3つです。それぞれ順番に解説していきます。
サイズ
ベッドパッドのサイズは、使っているベッドのサイズ、またはマットレスのサイズと同じものを選ぶのが基本です。
ベッドやマットレスには「シングル・セミダブル・ダブル・クイーン・キング」といったようにサイズが記載されているため、どれに当てはまるかチェックしてみましょう。
標準的なベッドマットレスの寸法は195cm丈とされていますが、ベッドパッドの標準寸法は200cm丈となっているものがほとんどです。
ベッドパッドの方が若干大きめですが、195cm丈のマットレスに200cm丈のベッドパッドを使用しても問題ありません。
素材
ベッドパッドは生地と中綿に使われている素材によって、特徴が変わってきます。
ここでは、生地と中綿に分けて素材の種類や特徴を確認していきましょう。
<生地の素材>
生地の素材には主に以下の種類があります。
- 綿(コットン)
- ポリエステル
- レーヨン
- 麻(リネン)
- ブレンド生地
それぞれの特徴を順番に解説します。
【綿(コットン)】
吸水性に優れており蒸れにくい特徴があります。適度にやわらかくなめらかな肌触りで、毛玉もできにくいのが良い点です。
吸水性が高いため乾きにくいのが難点ですが、コスパが良く季節にとらわれずおすすめできる素材です。
【ポリエステル】
肌触りはそこそこですが、吸水性が悪く蒸れやすい特徴があります。100%ポリエステルの場合、蒸れて寝心地が悪くなる可能性があるため、他の素材が混ざっているものがおすすめです。乾きやすく、値段が手頃なのは良いところでしょう。
【レーヨン】
やわらかい肌触りが特徴で、吸水性が高く蒸れにくいため夏におすすめの素材です。
ただし生地が繊細で、洗濯で縮んだり傷みやすかったりする性質があります。耐久性を求めるなら他の素材が混ざったものが良いでしょう。
【麻(リネン)】
高い通気性を持ち熱がこもりにくいため、涼しさを求める湿気の多い時期におすすめです。やや硬めでハリのある質感のため、肌触りでは好みがわかれるかもしれません。
吸水性・発散性に優れていることから、睡眠時に汗をかきやすい新陳代謝の高い人に向いています。
【ブレンド生地】
「綿+ポリエステル」といったように、2種類以上の素材がブレンドされている生地です。綿の良さを活かしつつポリエステルの速乾性が加わるため、綿のみに比べ乾きやすくなります。
ただし、ポリエステルの割合が多いと吸水性が落ち、蒸れやすくなってしまうため、「綿80%+ポリエステル20%」のように綿の割合が多いものを選ぶと良いでしょう。
ブレンド生地は耐久性が増すほか、コスパも抑えられるため、お手頃価格で丈夫な生地を求める人におすすめです。
<中綿の素材>
ベッドパッドは中綿の素材によって弾力性が異なります。ベッドパッドに使われる中綿の主な種類は、以下の4つです。
- 綿(コットン)
- ポリエステル
- 麻(リネン)
- 羊毛(ウール)
それぞれの特徴を順番に解説します。
【綿(コットン)】
吸水性・吸湿性に優れていますが、弾力性は弱めです。乾きにくく、洗濯の際にはやや手間を感じるかもしれません。綿100%よりかはクッション性のある、ポリエステルが混ざったものがおすすめです。
【ポリエステル】
弾力性はあるものの、蒸れやすいためポリエステル100%はできるだけ避けた方が良いでしょう。ポリエステルを選ぶなら綿と混ざったものがおすすめです。
【麻(リネン)】
吸水性や吸湿性、放湿性に優れており、値段がやや高めの素材です。多少値段が高くても快適な寝心地を得たい人に向いています。
【羊毛(ウール)】
保温性が高く寒い季節にピッタリの素材です。弾力性があり寝心地が良く、吸湿発散性に優れています。洗濯すると乾きにくいのが難点ですが、それ以上に寝心地の良さを求める人におすすめです。
機能
ベッドパッドは特殊加工によってさまざまな機能性があります。目的に合わせて機能性を選ぶのがポイントです。どんな機能性があるのかチェックしていきましょう。
【防水・撥水・消臭機能】
防水・撥水性があるものは水を弾くため、子どものおねしょ対策におすすめです。消臭機能付きなら気になる臭いも抑えてくれます。マットレスへのダメージも防いでくれるでしょう。
【防ダニ加工】
寝具のダニ対策なら防ダニ加工がされているベッドパッドがおすすめです。
薬剤不使用なものや防ダニ加工しながらも肌触りが良いものを選ぶと良いでしょう。吸水速乾性があり丸洗い可能なタイプなら、洗濯によるダニ退治も可能です。
【吸水性・吸湿性】
吸水性・吸湿性が高いタイプは、汗を良く吸収し乾くのも早い特徴があります。通気性が良く熱を逃してくれるため、蒸れて寝苦しくなるのを防いでくれます。
寝汗を良くかく人や暑がりの人におすすめです。
ベッドパッドの敷く順番
ベッドパッドはマットレスの上に直接敷きます。ベッドパッドを敷く順番は、「マットレス→ベッドパッド→シーツ」です。
肌触りの改善が目的で敷きパッドも使う場合には「マットレス→ベッドパッド→シーツ→敷きパッド」の順番になります。
ベッドパッドは敷きパッドに比べて厚みがあり、洗濯しづらいため上にシーツを敷くのがおすすめです。
ベッドパッドで汚れからマットレスを守り、より良い寝心地に
ベッドパッドはマットレスとシーツの間に敷き、汚れから守る役割があります。また厚みがあるため、寝心地の改善にも効果的です。
一方、敷きパッドはシーツの上に敷き直接肌に触れるため、温度調整の役割があります。肌触りにこだわったものが多いのも特徴です。
寝心地の改善やマットレスの保護を求める人は今回紹介した「サイズ・素材・機能」をポイントに、目的に合ったベッドパッドを選んでみてくださいね。