マットレスと敷布団を重ねるのはNG?理由と寝心地が悪いときの対処法

2023年2月23日

エムール睡眠・生活研究所

マットレスや敷布団の寝心地が悪いと感じたときは、両者を重ねて使えば大丈夫と思うかもしれませんが、その使い方は推奨できません。なぜならば、それぞれ使用する目的が異なるからです。

今回はマットレスと敷布団を重ねてはいけない理由を始め、寝心地が悪いときの対処法をマットレス・敷布団に分けて紹介します。

マットレスの上に敷布団を敷くのはNG

マットレスの寝心地が悪いと感じたとき、「敷布団を重ねれば改善されるかも…」と考える人もいるでしょう。

しかし結論から言うと、マットレスの上に敷布団を敷く使い方は推奨できません。一般的なマットレスと敷布団は別々に使用する寝具です。重ねての使用を想定した作りになっていないため、さらなる寝心地の悪化や寝具の劣化などにつながります。

マットレスの寝心地の改善は、敷布団ではなく別の寝具を使用するのが正しい方法です。マットレスと敷布団の重ね使いがNGな理由と、寝心地が悪いときの正しい対処法をチェックしていきましょう。

マットレスの上に敷布団がNGな4つの理由

マットレスの上に敷布団を敷くと「寝心地の悪化」「体に負担がかかる」「機能性の低下」「カビの発生リスク」といったデメリットがあります。なぜ敷布団がいらないのか、重ねるのがNGな理由を探っていきましょう。

1. 寝心地が悪化するリスクがある

マットレスは上に直接寝ることを前提に作られた寝具です。ウレタンタイプは反発弾性、スプリングタイプはバネの数や配置など、上に寝転んだ際に最も快適な寝心地になるよう設計されています。

一方の敷布団は畳の上で使用するものであり、マットレスの上に敷く寝具ではありません。マットレスの上に敷布団を敷いてしまうと、マットレス本来の性能を発揮できずに寝心地が悪化する恐れがあります。

2. 寝姿勢が悪くなり体に負担がかかる

本来、寝転んだ際に脊椎がS字のカーブを描いたような姿勢が“良い寝姿勢”とされます。しかしマットレスの上に敷布団を敷くと、マットレス単体で使用するときよりも深く体が沈み込み、寝姿勢の悪化を招きます。

寝姿勢が悪くなると、寝返りが打ちづらい起きたときに疲れが取れていない腰が痛むなど、体に負担がかかります。マットレスで腰が痛くなる原因や対処法は以下の記事をご覧ください。

3. 体圧分散の性能が低下する

マットレスには体圧を分散する役割があり、なかでもスプリングのポケットコイルタイプと、ウレタンの低反発・高弾性タイプが体圧分散性に優れています。

ウレタンの低反発・高弾性タイプは「面」で、ポケットコイルタイプは中に入っている独立したバネが「点」で体を支える構造です。どちらも直接寝た際に体圧が分散するよう作られているため、上に敷布団を敷くと本来の体圧分散性が低下してしまいます。

4. カビが発生しやすい

マットレスの上に敷布団を敷く使い方は、寝心地の悪化だけではなく寝具の劣化にもつながります。その理由は、マットレスと敷布団の間に湿気が溜まり、カビの発生につながるためです。

人が寝ている間にかく汗によって発生する湿気は、マットレスや敷布団などの寝具が吸収しています。重ねて使用すると通気性が悪化し、カビの発生リスクが高まるため注意が必要です。

マットレスの寝心地が悪いときの対処法

マットレスの寝心地が悪いときは敷布団を重ねるのではなく、サポート寝具の使用マットレスの買い替えを検討しましょう。どんなサポート寝具があるのか、なぜ買い替えが必要なのか説明します。

マットレストッパーを使用する

マットレスの寝心地を改善したいときに役立つのがマットレストッパーです。

マットレストッパーとは、マットレスの寝心地を改善するために使うサポート寝具です。厚さは4cm~9cm程度で、マットレスの上に敷いて使用します。さまざまな素材、硬さのものがあり、マットレスを自分好みの柔らかさに変えられます。

マットレストッパーの価格相場は数千円から3万円程度と、マットレスより安価です。使っているマットレスの寝心地が悪いけれど、今すぐの買い替えが難しい場合は、敷布団ではなくマットレストッパーの使用をおすすめします。

マットレストッパーについて詳しく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてみてください。

マットレスが劣化している場合は買い替える

へたり凹み軋み反発力の低下などはマットレスが劣化しているサインです。劣化したマットレスは体へのフィット感が損なわれるため、寝心地の悪化を招きます。

マットレストッパーを使うと劣化したマットレスのフィット感や体圧分散性を改善できますが、あくまでも一時しのぎです。劣化したマットレスをそのまま使用するのではなく、買い替えを検討しましょう。

マットレスの種類ごとの寿命や劣化のサインは、以下の記事で詳しく紹介しています。

敷布団の寝心地が悪いときの対処法

敷布団を購入したものの、寝心地が悪くて困っている人も多いのではないでしょうか。敷布団を長く使っている場合も、へたりや底つき感が生じて寝心地が悪化します。

そのまま使用すると睡眠の質の低下体への負担が生じる恐れがあるため、早急な改善が必要です。敷布団の寝心地が悪いときの具体的な対処法を3つ紹介します。

アンダーマットレスを敷く

敷布団の寝心地を改善する寝具として、底つき感を軽減するアンダーマットレスがあります。通常のマットレスと違い、アンダーマットレスは敷布団の下に敷くことを目的としています。

アンダーマットレスは通常のマットレスより薄手なものが多く、通気性に優れています。敷布団と重ねて使用してもカビが発生しにくいのも嬉しいポイントです。

おすすめは三つ折りタイプのアンダーマットレス。折りたたむことでコンパクトに収納できたり、立てた状態で陰干しできたりと、利便性に優れています。

すのこを敷く

底つき感の原因は寝具と床の距離が近いこと。すのこを使用すると床と敷布団の距離を離せます。床の圧迫感がある、寝ると硬さを感じる場合は、敷布団の下にすのこを置いてみてはいかがでしょうか。

ただし、敷布団が薄いと今度はすのこの硬さが体に伝わる恐れがあります。すのこの使用は敷布団にある程度の厚みがある場合におすすめです。

もしくは「すのこ→アンダーマットレス→敷布団」の順番で組み合わせて使用する方法もあります。

敷布団の買い替えを検討する

アンダーマットレスもすのこも応急処置であり、敷布団そのものの寝心地や劣化を改善するものではありません。どちらも試してみる価値はありますが、敷布団が劣化している場合は買い替えを検討してはいかがでしょうか。

敷布団は中材が寝心地を大きく左右します。少し硬めの寝心地が好きならウレタンタイプ、柔らかい方が良い場合は固綿タイプと、自分好みのものを選ぶと快適に眠れるでしょう。かつ、適度な厚みのあるものだと底つき感を防げます。

寝心地の改善におすすめのアイテム3選

ここまで寝心地の改善方法をしてきましたが、実際にはどのようなアイテムがあるのでしょうか。
エムールが取り扱う寝心地改善アイテムをマットレス向き、敷き布団向きの両方の点から紹介します。

マットレス向け|EMOOR START オーバーレイマットレス


詳細はこちら


 

<今ある寝具に付け足すだけ>
220Nの高反発ウレタンを使用した高品質なマットレスを取り入れやすい価格で提供するエントリーモデルです。
敷き寝具を3年以上変えていない方も、買ったばかりの布団の寝心地がよくない方もこちらを足せば寝心地改善です。
サイズも4種類そろえているため、どのような大きさのマットレスにも対応できます。

<消臭機能付きウレタン&洗えるカバー>
毎日使うものだからこそ、寝室は清潔に保ちたいものです。
消臭機能付きの高機能ウレタンに、外して洗えるカバーでクリンネスもばっちりです。

サイズ シングル 約幅97×奥行198×厚み5cm
セミダブル 約幅120×奥行198×厚み5cm
ダブル 約幅140×奥行198×厚み5cm
クイーン 約幅160×奥行198×厚み5cm
素材 中材 高反発ウレタン 32D (220N) 消臭機能付き
側生地 表面・側面ニット生地(DGY色) ポリエステル100%
底面:ポリエステル100% ダブルラッセルメッシュ GY色 滑り止め加工
インナーカバー ポリエステル100% 天竺ニット生地
価格 ¥9,500~15,990(税込)

 

敷き布団向け|【エムールカラー】アンダーマットレス


詳細はこちら


 

<敷き布団の下に敷く”敷き布団>
写真のように敷き布団の下に一枚敷くことで、クッション性が高まり、より良い寝心地に。
また、床からの高さができることで、床冷えや床付きを防ぐ効果があります。
フローリングなど、床面が固い場所には特におすすめです。

<日本の職人が創る寝心地>
エムールオリジナルの極上生地「エムールカラー」を使用した本商品は、日本の職人により創られています。
2種類の綿芯タイプをご用意しているため、お好みの寝心地を選択いただけます。

サイズ シングル 約幅100×奥行210×厚さ4.5cm
セミダブル 約幅120×奥行210×厚さ4.5cm
ダブル 約幅140×奥行210×厚さ4.5cm
カラー サンドベージュ
ライトグレー
ビターブラウン
ネイビー
素材 固わたタイプ 生地:綿100%(200本ブロード)
中芯:ポリエステル固わた
チップウレタンタイプ 生地:綿100%(200本ブロード)
中芯:チップウレタンフォーム
価格 ¥7,990~14,990(税込)

 

敷き布団向け|ロールすのこベッド OSMOS


詳細はこちら


 

<抜群の通気性>
「すのこ」で、常に新鮮な空気を寝具に送り込むことで、カビや臭いの原因となる湿気を溜まりにくくします。
オスモスは、湿気を逃がす独自形状により、一般的な「すのこ」以上の通気性にこだわりました。
また、体に悪いノミやダニが嫌う成分を含んでおり、抗菌性にも優れています。

<安心の使用感>
大柄な男性でも安心の耐荷重200kg設計。
そうでありながら収納性も抜群で、くるくると丸めればコンパクトに収納可能です。

サイズ シングル 約幅100×奥行200×厚さ2cm
素材 天然木桐材
ラッカー塗装
価格 ¥11,990(税込)

マットレスと敷布団は重ねず別のアプローチをしよう

マットレスは上に寝るため、敷布団は畳の上に敷くために作られた寝具です。重ねての使用は想定されていないので、寝心地が悪いと感じたときはサポート寝具の使用買い替えの検討をおすすめします。

マットレスも敷布団も、睡眠の質に大きく関わります。寝心地の悪さは放置せず、気になったこのタイミングで対処しましょう。自分に合った寝具で良い寝姿勢を保ち、快適な睡眠を叶えてくださいね。

執筆者/監修
Author

エムール睡眠・生活研究所

  • 【所長・主席研究員】神川 康子 富山大学 名誉教授 博士(学術)一般社団法人日本睡眠改善協議会理事。日本眠育協議会理事。富山県公安委員会委員。富山県社会福祉協議会理事。
  • 【所属有資格者】 日本睡眠改善協議会認定 上級睡眠改善インストラクター 1名/睡眠改善インストラクター 6名 日本睡眠教育機構認定 睡眠健康指導士上級 2名/睡眠健康指導士 11名
  • 【活動内容】 「続けられる具体的な睡眠改善」をテーマに、専門的な見地からのデータ収集と分析及びソリューション開発を目的として設立。 寝具や寝室環境に関する調査研究や睡眠教育など広く社会に役立つ研究開発と知識啓発を行っている。 詳細はこちら https://nemuri-kurashi.jp/activities/