【解説】マットレスの4つの種類|それぞれの特徴と選び方を紹介
2023年1月24日
エムール睡眠・生活研究所
目次
マットレスには大きく分けて4つの種類があります。さらに低反発や高反発などに分かれているものもあるため、まずはそれぞれの特徴をマットレスの種類別に解説します。
また、自分に合ったマットレスの選び方のコツもあわせて紹介するため、マットレス選びに悩んだときの参考にしてくださいね。
マットレスの種類は4つある
まずは、主な4種類のマットレスの大まかな特徴を見ていきましょう。
種類 | 特徴 | 体圧分散 |
---|---|---|
スプリング | ・中材にコイル(ばね)を使用している ・ボンネルコイルとポケットコイル2つのタイプに分かれる |
ボンネルコイル:〇 ポケットコイル:◎ |
ウレタン | ・スポンジのような素材のウレタンを使用 ・低反発、高反発、高弾性の3つのタイプに分かれる |
低反発/高弾性:◎ 高反発:〇 |
ファイバー | ・樹脂を網目状に固めたもの ・水に強く、水洗いできる |
△ |
ラテックス | ・天然素材で適度な硬さがある | ◎ |
スプリングはコイルマットレスと呼ばれることがあり、ボンネルコイルとポケットコイルの2タイプがあります。
ウレタン、ファイバー、ラテックスはコイルを使用していないためノンコイルマットレスに分けられることもあります。
さらにウレタンの中には、低反発・高反発・高弾性の3タイプがあり、それぞれ反発性や体圧分散性が違うのが特徴です。
ここからは、4つの種類別に詳しい特徴を解説します。
1.スプリング
スプリングは、前述の通りボンネルコイルとポケットコイルの2つのタイプがあります。コイルの構造や弾力性、体圧分散性、通気性に違いがあります。
ボンネルコイル
ボンネルコイルは、らせん状に巻かれたコイルが連結していて、弾力面が丈夫なためしっかりと身体を支えます。
ただし、コイル同士がつながっていることから横揺れがしやすいため、パートナーや子どもと一緒ではなく、1人で寝るのに向いているでしょう。
マットレス内部の通気性が良く、耐久性が高いうえに、価格も比較的安価のため、ひとり暮らしの人や費用を抑えたい人におすすめです。
ポケットコイル
ポケットコイルは、コイルが1つ1つ筒状の袋に入れられ、点で身体を支える構造です。
独立したコイルが身体に沿って体重を支えるため、弾力性が高く体圧分散性に優れています。一方で、ボンネルコイルに比べると通気性がやや劣り、価格が高くなります。
コイルが独立していることで横揺れがしにくく、身体にフィットしやすいため、2人以上で寝る場合や寝心地を重視したい人、また腰痛に悩んでいる人におすすめです。
腰が痛いのが気になる人は、こちらの記事も確認してみてください。
2.ウレタン
ウレタンには低反発・高反発・高弾性の3タイプがあり、それぞれ反発や弾性の度合いが異なります。
低反発ウレタン
低反発ウレタンは、身体の形に沿ってゆっくり包み込まれるような、やわらかな寝心地が味わえるのが特徴です。
身体に沿って適度に沈み込むため、理想の寝姿勢を維持できやすく、横揺れもほとんどしません。
一方で、やわらかな寝心地から寝返りがしにくいことや体重が重めの人は身体が沈み過ぎることがあります。比較的小柄で、優しい反発力を好む人におすすめです。
高反発ウレタン
高反発ウレタンは身体が沈みにくく、寝返りが打ちやすいのが特徴です。軽くて扱いやすく、低価格で手に入れやすいのも嬉しいポイント。
高反発ウレタンの中でも形状はさまざまで、フラットや波形・凸凹プロファイルなど多数のパターンがあります。
フラットな形状は、他の形状に比べ硬めなため、体格が大きい人や強めの反発力を好む人に向いています。
また波形・凹凸プロファイルは身体にフィットしやすくどんな寝姿勢でも負担がかかりにくいため、仰向けや横向きなど寝姿勢が変わりやすい人におすすめです。
高弾性ウレタン
高弾性ウレタンは柔軟性や弾力性に優れていて、寝返りが打ちやすいため身体へかかる圧力が少ないのが特徴です。横揺れもほぼ気にならないため、2人で寝るのにも適しています。
高反発に比べて価格は高めの傾向ですが、その分耐久性も高いため、長期的に見るとコスパの良いタイプといえるでしょう。寝返りが多い人や体格が大きい人にもおすすめです。
3.ファイバー
ファイバーはポリエチレン樹脂を網目状に固めたもので、通気性に優れています。水洗いもできるため、ダニやカビなどの発生リスクが低く清潔に保てるのもメリットです。
しかし体圧分散性は低めのため、やせ型の人は特に硬く感じるかもしれません。
ファイバー素材のマットレスの中には、高反発のウレタンが重ねられているものもあります。そういったものを選べば硬さは軽減できるでしょう。
弾力性があり寝返りが比較的打ちやすく、体格が大きい人や通気性を重視したい人におすすめです。
4.ラテックス
ラテックスはゴムの木から採取した樹液を原料とした素材のため、ゴムならではの弾力性とやわらかさがあり、身体にフィットしやすいのが特徴です。
体圧分散性があるため、身体の部位に圧力がかかり過ぎる心配もないでしょう。一方で通気性が低く、湿気や蒸れを感じやすいため、ベッドパッドを併用することで軽減できます。
価格は高めですが、天然素材100%で環境に優しいのも特徴です。SDGsに貢献したい人や、エコへの関心が高い人におすすめです。
マットレスの種類の選び方
自分に合ったマットレスの種類を選ぶために、まずはマットレスの種類をおさらいしましょう。マットレスの種類別の一覧表は以下の通りです。
種類 | 反発弾性 | 体圧分散性 | 通気性 | 横揺れ | 価格相場 |
---|---|---|---|---|---|
ボンネルコイル | 〇 | △ | 〇 | △ | 1~3万円 |
ポケットコイル | ◎ | 〇 | 〇 | 〇 | 8~15万円 |
低反発ウレタン | △ | ◎ | △ | ◎ | 2~4万円 |
高反発ウレタン | 〇 | 〇 | △ | 〇 | 3~5万円 |
高弾性ウレタン | ◎ | ◎ | △ | 〇 | 3~8万円 |
ファイバー | 〇 | 〇 | ◎ | ◎ | 2~6万円 |
ラテックス | ◎ | ◎ | △ | △ | 10~20万円 |
マットレスの種類によって反発弾性や体圧分散性、通気性や横揺れ具合などが異なります。マットレスの種類を選ぶ際には、自分の重視しているポイントに合わせて選んでみてください。
マットレスの種類別で向いている人は以下の通りです。
種類 | 向いている人 |
---|---|
ボンネルコイル | ・価格を抑えたい人 |
ポケットコイル | ・腰痛に悩んでいる人 ・横揺れが気になる人 |
低反発ウレタン | ・小柄な人 ・やさしい寝心地を好む人 |
高反発ウレタン | ・大柄な人 ・強めの反発力を好む人 |
高弾性ウレタン | ・寝返りをよく打つ人 ・腰痛に悩んでいる人 |
ファイバー | ・通気性を重視する人 ・洗って清潔を保ちたい人 |
ラテックス | ・天然素材を好む人 ・体圧分散性を重視する人 ・価格より質を求める人 |
マットレスは種類の他に、サイズや厚み、重量なども選ぶポイントがあります。マットレスの選び方について、より詳しく知りたい方はこちらの記事も確認してみてください。
マットレスの種類を選ぶコツ
最後に、マットレスの種類を選ぶコツを抑えておきましょう。
1.メーカーが国内か海外かをチェックする
マットレスには国内と海外のメーカーがあり、それぞれ魅力が異なります。
国内メーカーのマットレスは、日本の四季と気候、日本人の身体的な特徴や生活環境に合わせてつくられています。そのため、好みのマットレスを見つけやすいのも特徴のひとつ。
一方、海外メーカーはサイズの種類が多いため、選択の幅が広がります。ネットで購入する際には、日本仕様のサイズで表示されているかどうか確認してくださいね。
2.揺れやきしみ音の確認
快適な睡眠を得るためには、揺れやきしみ音の確認が大切です。マットレスによっては寝返りをしたときに横揺れが大きかったり、ぎしぎしときしみ音がうるさかったりする場合があります。
睡眠の質に関わるため、揺れやきしみ音は事前にチェックするようにしましょう。
3.通気性と放湿性の有無
日本は湿気が多い季節があるため、マットレスの通気性と放湿性があるかどうかの確認も重要です。
通気性や放湿性がないと、汗がマットレスの下に溜まりカビやダニが発生する原因にもなります。
マットレスは素材によって通気性の有無が異なるため、通気性や放湿性が低いマットレスの場合には、パッドなどを敷いて対策をとるのがおすすめです。
4.寝返りと寝心地の良さ
寝返りのしやすさと、寝心地の良さは快適な睡眠をとるうえで欠かせない要素です。身体が沈み込んでしまうと寝姿勢が崩れ、筋肉に負担がかかってしまいなかなか疲れがとれません。
また、寝返りがしづらいと身体が力んで血流が悪くなるため、腰痛や肩こりの原因になります。
背中のS字カーブを正しく維持できる、自分に合った硬さのマットレスを選びましょう。
エムールおすすめマットレス4選
ここで、様々な寝具を扱うエムールから、上記で挙げた素材のおすすめマットレスをそれぞれご紹介!
素材により寝心地は変わってきますので、お気に入りのものを見つけてみてくださいね。
LUXEポケットコイルマットレス
<日本人のためのポケットコイルマットレス>
ポケットコイルを使用しているこちらの商品は、独立したコイルが体の凸凹に合わせて支えてくれるから、体にフィットする安定した寝心地になります。
ポケットコイルマットレスなのに厚み約15cmの薄型タイプ。
寝心地も使い勝手も左右する「厚さ」を最高のバランスで調節しました。
<嬉しい4サイズ展開>
セミシングル、シングル、セミダブル、ダブルの4サイズをご用意。
1人でも、2人からでもご使用いただけるサイズ展開になっています。
サイズ/重量 | セミシングル | 約幅80×奥行195×厚さ15cm/約12kg |
---|---|---|
シングル | 約幅100×奥行195×厚さ15cm/約14kg | |
セミダブル | 約幅120×奥行195×厚さ15cm/約16kg | |
ダブル | 約幅140×奥行195×厚さ15cm/約20㎏ | |
素材 | 表面/側面 | ポリエステル100%(膨れニット生地) |
中材 | 樹脂わた:ポリエステル100% ウレタン:ポリウレタンフォーム 20D/約20mm 硬質フェルト ポケットコイル(頭部/足部):5.5巻き/線径1.9mm ポケットコイル(腰部):5.5巻き/線径2.2mm(沈み込みを防ぐ) ポケットコイル(両端):5.5巻き/線径2.2mm(エッジサポート) |
|
底面 | フェルト ポリエステル100% |
|
お手入れ方法 | 同じ場所に負荷がかかるのを防ぐため、3カ月に一度、枕元と足元をローテーションしてください。 | |
価格 | ¥18,990~¥26,990(税込) |
プレミアムマットレス
<人間工学に基づいた構造>
身体の凹凸と重さに合わせてセルが柔軟に変形する接触層、30Dの高密度ウレタンが過度な沈み込みを防ぐ姿勢保持層、2つの層の衝撃を受け止める衝撃吸収層の3層構造で構成されています。
背中・腰・脚と「セル」の大きさを変えることで、腰の沈み込みを減らし、自然でムリのない寝姿勢をキープします。
<3つ折りマットレスの最厚、厚み15cm>
最高峰の寝心地を実現するために必要な厚み、15cm。
3つ折りマットレスの収納性や取り回しのしやすさが実現できる“最厚”を目指しました。
サイズ/重量 | シングル | 約幅97×奥行195×厚さ15cm/約9.8kg |
---|---|---|
セミダブル | 約幅120×奥行195×厚さ15cm/約12.7kg | |
ダブル | 約幅140×奥行195×厚さ15cm/約14.6kg | |
クイーン | 約幅160×奥行195×厚さ15cm/約16.8㎏ | |
素材 | 側生地 | 表面:ポリエステル100%(膨れニット生地) 側面:ポリエステル100%(ニット生地) 底面:ポリエステル100%(ハニカムメッシュ生地) ※L字ファスナー開閉式 |
インナーカバー | ポリエステル100%(メッシュ生地) | |
中材 | 高反発ウレタンフォーム 約15cm 上層(1・2層目):高反発ウレタンフォーム 30D/180N 約9cm 下層(3層目):高反発ウレタンフォーム 32D/220N 約6cm |
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お手入れ方法 | 側生地:取り外して洗濯機洗い可能 ※洗濯ネットをご使用ください。 |
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価格 | ¥33,000~¥48,000(税込) |
ウルトラウォッシュマットレス
<ご自宅のシャワーで丸洗いOK>
中材の3Dファイバーは極細の立体網状構造。通気性抜群で水はけも良く、お手入れは、ご自宅のシャワーで丸洗いでOK。
ホコリも出ないのでカビやダニの発生も抑えられて、衛生的なマットレスです。
<高弾性と適度な体圧分散>
3Dファイバーは非常に高い反発力があり、寝返りを打てば適度に体を押し返してくれるので、寝返りが楽になります。
そのクッション性で体が沈み込みすぎるのを防ぎ、理想的な寝姿勢をとるように体をしっかりと支えます。
サイズ/重量 | 厚み5㎝ シングル | 約幅97×奥行200×厚さ5cm/約7.29kg |
---|---|---|
厚み5㎝ セミダブル | 約幅118×奥行200×厚さ5cm/約8.5kg | |
厚み5㎝ ダブル | 約幅138×奥行200×厚さ5cm/約10kg | |
厚み5㎝ クイーン | 約幅158×奥行200×厚さ5cm/約11.5㎏ | |
厚み8㎝ シングル | 約幅100×奥行195×厚さ8cm/約9.2㎏ | |
素材 | 表面/側面(厚み5㎝) | 表面・側面:virase(R)(ポリエステル100% 膨れニット生地) 底面:ポリエステル100% (メッシュ生地) |
表面/側面(厚み8㎝) | 表地:virase®(ポリエステル100% 膨れニット生地) 中わた:ポリエステル100%(樹脂わた) 裏生地:ポリエステル100% |
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中材(厚み5/8㎝) | ポリエチレン | |
お手入れ方法 | カバー:洗濯機洗い可能(洗濯ネットをご使用ください) 中材:丸洗い可能(洗濯機不可) ※中材は水気を切って風通しの良い場所で陰干ししてください。 |
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価格 | 厚み5㎝ | ¥22,000~¥40,000(税込) |
厚み8㎝ | ¥33,000(税込) |
天然ラテックスマットレス
<柔らかいのに高反発>
マシュマロのようなやわらかさと、適度な弾力性を持つラテックス。
従来のウレタン寝具とは全く違った寝心地です。
耐久性にも優れており、型崩れもしにくい作りになっています。
<抜群の自然抗菌力>
天然のラテックスは高い抗菌効果・天然殺菌効果が実証されています。
寝具に多いとされるカビやダニの心配がなく、細かな気泡構造により、こもりがちな湿気も排除。
カバーはファスナー式で簡単に取り外し可能で洗うことができます。
中材、カバーともに安心して清潔に通年お使いいただけます。
サイズ/重量 | シングル | 約幅97×奥行195×厚さ5cm/約9kg |
---|---|---|
素材 | カバー | ポリエステル67%、レーヨン33%(ジャガード生地) インナーカバー:ポリエステル100%(ニット生地) |
中材 | ラテックスフォーム(天然ゴム90%使用) | |
お手入れ方法 | カバーのみ洗濯機洗い可能(洗濯ネット使用推奨) | |
価格 | ¥25,000(税込) |
素材の特徴を把握して、自分に合った種類を選ぼう!
マットレスには主にスプリング、ウレタン、ファイバー、ラテックスの4種類があり、今回はその中から反発弾性や体圧分散性などが異なる7つのタイプを紹介しました。
それぞれ特徴が異なるため、自分が重視したいポイントに合わせて選ぶのがおすすめです。
また、国内・海外メーカーのどちらなのか、揺れやきしみ音はないか、通気性があるかないかの見分け方も重要です。
ぜひこの記事を参考に、自分にとって最適なマットレスの種類を選んでみてはいかがでしょうか。