寝室・ベッドルームのレイアウト16選|4畳以下〜10畳のサイズ別に紹介

2023年6月21日

エムール睡眠・生活研究所

寝室のレイアウトは、部屋の大きさやベッドサイズを考慮することが大切です。壁・窓や他の家具との間隔なども意識すると、快適な暮らしと質の良い睡眠が叶いやすくなります。

今回は部屋の広さ別のレイアウトを、寝室・ベッドルームと1K・ワンルーム、子ども部屋に分けて紹介します。併せて、ベッドサイズや照明器具の選び方などもチェックしておきましょう。

寝室、ベッドルームのレイアウト例

寝室のレイアウトは部屋の広さに合わせて考えましょう。例えば、4畳と10畳では置ける家具の数や大きさが異なります。部屋に見合わない配置にすると窮屈に感じ、生活しにくくなるので注意が必要です。

まずは寝室・ベッドルームのレイアウト例を、4畳以下・5~6畳・7~8畳・9~10畳に分けて紹介します。

~4畳

4畳の部屋に適したベッドサイズは、セミシングルからダブルまで。クイーンベッドも置くことは可能ですが、ベッドが部屋を占領するため不向きです。

ダブル以下であっても、ベッドサイズが大きければ大きいほど部屋を占めるスペースは広がります。4畳程度の部屋にベッドを置くとどのように見えるのか、確認していきましょう。

レイアウト① ~4畳の寝室×ベッド1台

4畳程度あれば、ベッドの横にナイトテーブルを置くことが可能です。部屋の広さによってはベッドと壁の隙間がほとんどないかもしれません。しかし、足元に空いたスペースがあればナイトテーブルを置けます。照明や目覚まし時計など、枕元にあると便利な物を置けるので、部屋が広くなくても快適に過ごしやすいでしょう。

5~6畳

6畳程度あればクイーンサイズまでのベッドを置けます。また、セミシングルからセミダブルまでであれば、2台配置することも可能です。今回は二人暮らし向けの寝室レイアウトを紹介します。

レイアウト① 6畳の寝室×シングルベッド2台

こちらは6畳の寝室にシングルベッドを2台置き、中央にナイトテーブルを設置したレイアウト。2人で1台のナイトテーブルを共有すると省スペースです。ベッドの間隔が空くことで、パーソナルスペースを確保できるメリットもあります。

レイアウト②6畳の寝室×ダブルベッド

6畳の部屋にダブルベッドを置いた、夫婦の寝室向けレイアウト。6畳あれば、ダブルベッドでも両脇にドレッサーやナイトテーブルを置く余裕が生まれます。圧迫感が出ないよう、家具は必要最低限にしておくのがポイントです。

6畳の部屋に置けるベッドサイズやレイアウト例は、以下の記事で詳しく紹介しています。


7~8畳

8畳程度あるとレイアウトの幅は広がります。ベッドを置いても空間に余裕が生まれるので、おしゃれな空間づくりをしやすいでしょう。ベッドサイズと数が異なる2つのレイアウトを紹介します。

レイアウト①8畳の寝室×セミダブルベッド2台

8畳の寝室にセミダブルベッドを2台置き、中央にナイトテーブルを配置したレイアウトです。
ベッドサイズが大きくても、ナイトテーブルを1台にすることで部屋を広く見せられます。足元にドレッサーを置いても窮屈さを感じにくいでしょう。

レイアウト②8畳の寝室×ダブルベッド

8畳の部屋にダブルベッドを置き、両脇にナイトテーブルを配置したレイアウトです。8畳あればベッド脇から足元まで全体的に余裕があるので、複数の家具を置いても窮屈に感じにくいでしょう。

8畳という部屋の広さや適したベッドサイズ、レイアウト例はこちらの記事で詳しく紹介しています。


9~10畳

9~10畳もあれば、ベッドサイズやレイアウトの自由度が高まります。セミダブルベッドを2台置いたレイアウトと、クイーンベッドを置いたレイアウトを紹介します。

レイアウト①10畳の寝室×セミダブルベッド2台

10畳あれば、セミダブルベッドを2台置いても空間にゆとりがあります。ベッド脇にスペースがあるので、生活動線を整えられるでしょう。足元側のスペースにはチェアを置いて、睡眠前の休憩スペースを設けました。

レイアウト②10畳の寝室×クイーンベッド

一般的に販売されているベッドの中で、最も大きいクイーンベッドを置いたレイアウト。10畳あれば、クイーンベッドを置いても部屋全体にゆとりがあることが分かります。

10畳の部屋の広さやベッドサイズの組み合わせ方、寝室のレイアウト例は以下の記事をご覧ください。


1K、ワンルーム、子ども部屋のレイアウト例

ベッドを中心に考えられる寝室と、その他の家具を置く必要のある部屋ではレイアウトの考え方は異なります。ここでは一人暮らし向けの1K・ワンルームと、子ども部屋のレイアウト例を紹介します。

~4畳

4畳の1K・ワンルーム、または子ども部屋に置くベッドは、セミシングルかシングルサイズが適しています。それ以上大きいサイズのベッドを置くと他の家具を置けなかったり、移動が困難で生活しにくくなったりするため注意が必要です。

レイアウト①子ども部屋×シングルベッド

4畳の子ども部屋に、シングルベッドと勉強机を並べて置いたレイアウト。横幅に余裕はありませんが、壁の余白が大きいため窮屈さを感じさせません。

レイアウト②一人暮らしの部屋×シングルベッド

4畳という限られたスペースでも、ベッドとテーブルに高低差があると部屋が広く見えます。照明や絵画、観葉植物など、おしゃれな要素もプラスしたレイアウトです。

4畳の部屋に置けるベッドサイズや使用感、レイアウトの考え方は以下の記事で紹介しています。


5~6畳

6畳程度の1K・ワンルームに置くベッドとして適しているのは、セミシングル~セミダブルまで。今回は6畳の子ども部屋と一人暮らしの部屋に、シングルベッドを置いたレイアウトを紹介します。

レイアウト①子ども部屋×シングルベッド

6畳あればベッドと学習机に加えて、本棚やポールハンガーといった子ども部屋にあると便利な家具も置けます。本棚を中心に、左は睡眠、右は勉強と生活スペースを分けました。

レイアウト②一人暮らしの部屋×シングルベッド

6畳のワンルームにベッドとローテーブル、テレビ台といった複数の家具を置いたレイアウト。家具の数は多いですが、部屋の中心に空きスペースがあることですっきりと見せられています。

7~8畳

8畳あれば置けるベッドサイズの幅は広がりますが、他に置く家具のことも考えると、セミダブル以下がおすすめです。今回は1人向けベッドとして一般的なシングルベッドを使用したレイアウトを紹介します。

レイアウト①子ども部屋×シングルベッド

壁に沿って家具を配置し、手前の空きスペースにコンパクトなローテーブルを置いたレイアウト。壁の余白がないと圧迫感が生まれやすいですが、家具と家具の間に隙間があるため、余裕を感じさせます

レイアウト②一人暮らしの部屋×シングルベッド

ローテーブルを中心に複数の家具を置き、生活動線も考えたレイアウト。家具による圧迫感を軽減するため、高さの近いベッドとテレビ台を対角線上に配置しています。

9~10畳

10畳あれば、1K・ワンルームであってもゆとりがあるため、好みのレイアウトを叶えやすいでしょう。ベッド以外の家具も複数配置したレイアウトを紹介します。

レイアウト①一人暮らしの部屋×シングルベッド

10畳の部屋にソファも置いたレイアウトです。シングルベッドとソファ、高さのある観葉植物を左側に配置し、部屋の中央と右側のスペースに余白を出すことで、余裕のある空間をつくりました。

レイアウト②高齢者の一人暮らしの部屋×シングルベッド

10畳のワンルームに住む高齢者向けのレイアウトです。リクライニングベッドとチェアに加え、上に乗れる収納ユニットもあるので、リラックスしながら生活できるでしょう。

レイアウトと一緒に考えたいベッドサイズについて

ベッドの買い替えを機に、レイアウトの変更を考えている人も多いはず。ベッドサイズはレイアウトだけではなく、睡眠の質にも大きく影響するため、自分に合ったものを選ぶことが大切です。

まず、ベッドサイズはセミシングルからキングまでの6種類。縦の長さは基本的に同じで、横幅がサイズによって異なります。

サイズ 横幅 長さ 推奨
人数
向いている人 必要な部屋の
広さ(畳)
セミシングル(SS) 75cm-90cm 195cm 1人 子ども
小柄な人
4.5畳
(ワンルーム)
シングル(S) 97cm 195cm 1人 1人暮らしの人 6畳
(ワンルーム)
セミダブル(SD) 120cm 195cm 1人 やや大柄の人
寝返りが多い人
6畳以上
(ワンルーム)
ダブル(D) 140cm 195cm 1~2人 大柄な人
2人でもコンパクト性を
重視している人
12畳
(ワンルーム)
4.5畳
(寝室)
クイーン(Q) 160cm 195cm 2~3人 2人以上でベッドを
使いたい人
6畳
(寝室)
キング(K) 180cm 195cm 2~3人 2人で広く使いたい人
親子3人で使いたい人
8畳
(寝室)

1人で寝るのであればセミシングルからセミダブル、2人ならダブル~キング、子どもも含めた3人で寝る場合はクイーンまたはキングサイズが適しています。

その他、ベッドサイズを選ぶ際は高さや使う人の体格、部屋の広さなども考慮することが大切です。

ベッドサイズごとの特徴や選び方など、詳しくは以下の記事で紹介しています。


ベッドと壁・窓・家具との間隔について

寝室のレイアウトを考える際は、ベッドと壁・窓、他の家具との間隔も考えましょう。

ベッドを壁にぴったりくっつけると人が入れず、ベッドメイキングがしにくくなります。また窓が近いと温風や冷風が入り込んだり、冬場は結露が生じたりすることも。

ベッド脇にナイトテーブルを置くことも考慮すると、壁とベッドは65センチ程度の間隔をあけるのが理想です。窓がある場合も必然的に距離ができるので、入り込む風が気にならなくなるでしょう。

2台のベッドを置く場合は、50~60センチの間隔をあけてナイトテーブルを配置します。

ベッド横にチェストを置く場合は引き出しの幅を考えて75センチ、本棚やクローゼットなら50センチ程度の間隔をあけると、生活しやすい快適な空間をつくれます。

レイアウト・部屋に合う照明器具の選び方

照明器具は部屋づくりの大切な要素の一つ。見た目だけではなく、明るさや光色にもこだわって選びましょう。自分が考えるレイアウトや部屋に合う照明器具の選び方を紹介します。

選び方①照明器具の種類

照明器具の種類は豊富で、それぞれ特徴や適した使用場所は異なります。以下は主な種類を示した一覧表です。

種類 特徴 適した使用場所
ペンダントライト ・吊り下げ型
・照らせる範囲は限定的
・種類が豊富
・寝室
・リビング
・ワンルーム
・子ども部屋
・食卓
スポットライト ・特定の部分を照らす
・空間を立体的に見せる
・取り付け方が豊富
・寝室
・リビング
・ワンルーム
・食卓
・キッチン
シャンデリア ・吊り下げ型
・複数のライトによって豪華な印象
・インテリア要素も強い
・寝室
・リビング
・食卓
・吹き抜け
・玄関
シーリングファン ・ファンと照明の一体型
・室温を一定に保ちやすい
・節電対策に期待できる
・寝室
・リビング
・ワンルーム
・吹き抜け
スタンドライト ・置き型
・土台と柄、ライトによって構成される
・置く場所は製品によって異なる
・寝室
・リビング
・ワンルーム
・子ども部屋
・玄関
ダウンライト ・天井埋め込み型
・複数設置するのが基本
・設置時は天井工事が必要
・寝室
・リビング
・ワンルーム
・子ども部屋
・キッチン
シーリングライト ・天井取り付け型
・メイン照明として使うことが多い
・さまざまな部屋で使える
・寝室
・リビング
・ワンルーム
・子ども部屋
・和室
ダクトレール ・レール状の補助器具
・スポットライト、ペンダントライトを取り付ける
・インテリア性が高い
・寝室
・リビング
・ワンルーム
・食卓
・書斎
フットライト ・床付近に設置する
・足元を照らし安全を確保する
・実用度が高い
・寝室
・階段
・廊下
ブラケットライト ・壁や柱に取り付ける
・デザイン性が高くインテリアになじむ
・設置は工事が必要
・寝室
・リビング
・玄関
・階段
・書斎
間接照明 ・天井や壁に光源を組み込む
・光を反射させて明るく見せる
・光り方がやわらかい
・寝室
・リビング
・食卓
・キッチン
・玄関

このように複数の種類があるため、レイアウトや他の家具、インテリアとの調和も考慮して選びましょう。

選び方②電球の明るさ

照明器具を使う際は電球が必要です。明るさは照明器具を使う部屋に合わせて選びましょう。寝室の場合、電球の光が明るすぎると睡眠の質や体内時計に影響があると言われています。

電球の明るさは、製品に記載されている「ルーメン(lm)」という単位で確認可能です。数値が高いほど光の量が多い、つまり明るいことを表します。以下は、シーリングライトとペンダントライトを使用する際の目安表です。

部屋の広さ シーリングライト(lm) ペンダントライト(lm)
~4.5畳 2,200~3,199 1,908~2,879
~6畳 2,700~3,699 2,430~3,329
~8畳 3,300~4,299 2,970~3,869
~10畳 3,900~4,899 3,510~4,409
~12畳 4,500~5,499 4,050~4,949
~14畳 5,100~6,099 4,590~5,489

LED照明器具の適用畳数について│一般社団法人 日本照明工業会
https://www.jlma.or.jp/

選び方③電球の光色

電球には電球色や白色、昼光色など主に5つの種類があり、それぞれ色味が異なります。光色によって寝室に合うかどうかも変わるので、忘れずにチェックしたいポイントです。

種類 光色(色味) 寝室に合うか
(他に合う部屋)
電球色 暖色系 寝室におすすめ
温白色 やや温かみのある光 寝室におすすめ
白色 寝室には合わない
勉強部屋、日中のリビングに合う
昼白色 さわやかな白 同上
昼光色 寒色系 同上

 

寝室の木質化率について

注文住宅を購入予定で寝室のレイアウトを考えている人、ベッドを買い替え予定の人は、部屋の内装やベッドフレームの材質にも着目を。

実は、室内に多くの木材が使用されていると、睡眠の質が高まると言われているのです。内装に使われる木材の割合を示した「木質化率」が45%だと、快適な睡眠を得やすくなるという調査結果があります。

内装を変えるのが難しい場合でも、ベッドや他の家具を木製にすると違いを感じられるかもしれません。

木のぬくもりあふれる寝室で良い眠りを-木材・木湿の内装や家具が多い寝室では不眠症の疑いが少ない―|国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
https://www.jlma.or.jp/

質の良い睡眠をとれる寝室のレイアウトを考えよう

「おしゃれにしたい」「風水を意識したい」など、寝室のレイアウトを考えるときに重視するポイントは人それぞれ。

しかし、睡眠の質と快適性を忘れないよう注意が必要です。部屋の広さに合ったベッドを選び、他の家具とのバランスや生活動線などを意識しましょう。

執筆者/監修
Author

エムール睡眠・生活研究所

  • 【所長・主席研究員】神川 康子 富山大学 名誉教授 博士(学術)一般社団法人日本睡眠改善協議会理事。日本眠育協議会理事。富山県公安委員会委員。富山県社会福祉協議会理事。
  • 【所属有資格者】 日本睡眠改善協議会認定 上級睡眠改善インストラクター 1名/睡眠改善インストラクター 6名 日本睡眠教育機構認定 睡眠健康指導士上級 2名/睡眠健康指導士 11名
  • 【活動内容】 「続けられる具体的な睡眠改善」をテーマに、専門的な見地からのデータ収集と分析及びソリューション開発を目的として設立。 寝具や寝室環境に関する調査研究や睡眠教育など広く社会に役立つ研究開発と知識啓発を行っている。 詳細はこちら https://nemuri-kurashi.jp/activities/